「とんがり帽子のアトリエ」は、白浜鴎先生によるによるファンタジー作品で、2016年から「月刊モーニングtwo」（講談社）にて連載されています。
無事に誰にも魔法を描くところを見られず少年を助け出すことに成功したココとアガットですが、二人は魔警団に囚われ記憶を消されそうになります。そしてついにキーフリーはつばあり帽がココに渡した魔墨の瓶から彼らに繋がる手がかりを見つけ出します。
「とんがり帽子のアトリエ」3巻は第12話から第17話までが収録されています。
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漫画『とんがり帽子のアトリエ』２巻ネタバレや感想など｜魔警団の登場で…
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目次
第12話 疑い
魔警団が此処の記憶を消す寸前にリチェとテティアが二人の間に入り止めに入ります。そして二人においついたキーフリーが魔警団を束ねるイースヒースに剣を向けました。イースヒースは地形を変える程の魔法は禁止魔法で、ココがつばあり帽から何らかの手段を与えられている可能性があると言い放ちます。
オルーギオは言い争う二人に、魔法使いが果たすべき役目はなにかと叱責します。弟子たちが村人たちを助けている姿を見て、魔警団たちもすぐに救助に加わります。怪我をしたクスタスも魔警団によりカルンの街へと運ばれることになりました。
村人たちが去った後、ココは自分がつかった岩崩しの魔法陣をキーフリーと魔警団の前で見せます。それは簡単な基礎魔法で、土地全体を砂にできるようなものではありませんでした。ココが禁止魔法を使った証明が得られず、魔警団は一時退却していきます。キーフリーはココとアガットに人前で魔法を使う危険を説き、アガットの実力を認め第二の試験を受けることを許します。
川の水が元に戻るよう魔法を施す途中、キーフリーはココの帽子と魔墨入れを砂の中から拾います。ココは自分の魔墨入れを見てまったく中身が減っていないことに気付き不思議に思います。キーフリーはココの魔墨入れに秘密がある事に気づきました。
第13話 つばあり帽の魔墨
その魔墨入れはカルンでノルノアから試し書き用にともらったものでした。キーフリーは前回中断してしまったココの杖選びをするためにカルンに寄ってから帰るので、他の弟子たちと先にアトリエに戻るよう話します。
カルンに付いたキーフリー達ですが、ノルノアの店は生憎の店休日でした。しかし、偶々買い物から帰ってきたタータが店の中へと入れてくれます。ココは傷の手当てをタータにしてもらう事になり、キーフリーと分かれます。
ノルノアは部屋で前回キーフリーから頼まれた、街に描かれた路地に描かれていた魔法陣の魔墨が何なのかを解明しようとしていました。混ざり物が見当が付かないと話すノルノアの前に、キーフリーはココの魔墨入れを見せます。その中に入っている魔墨はタイルに描かれた魔法陣を書いたものと全く同じものでした。
キーフリーはつばあり帽があのドラゴンがいた空間でココの魔墨入れに魔法をかけた事を確信し、その魔墨で魔法陣を描き始めます。
一方手当を終えたココはタータと話し込んでしまいます。魔材に囲まれて暮らすタータを羨ましいというココですが、タータはどっか納得がいかない顔です。魔材について話す二人は突然強烈な光に襲われ棚にあった魔材を倒してしまいます。すぐに元に戻す手伝いをしようとするココですが、タータは何か理由があるようで魔材の区別が全くつかなくなってしまいました。タータはココに自分が「銀彩症」という病気で出来ないことがあるのだと告げ、ココにもう帰るよう告げます。
一方キーフリーは先程自分が描いた魔法陣の威力に愕然としていました。通常の魔墨であれば小さな灯が点る程度の魔法陣にも関わらず、強大な威力を発揮したことでその魔墨が魔法を威力を高めるものだということに気付きます。
ノルノアはそれが存在してはいけないものだと大講堂に知らせようとしますが、キーフリーはそれを止めます。ノルノアはキーフリーの意図が分からず、怯え始めます。
店の外で待つココの元へと戻ったキーフリーに、ココは「銀彩症」とは何かと尋ねます。キーフリーは銀彩症は全てのものが銀色に覆われて見える病のことで、視力を貴ぶ魔法使いの世界ではタータは苦労するかもしれないことを話します。不安がるココに、キーフリーは自分のアトリエの弟子である限り、ココを全力で守ると安心させます。
ココ達を見送ったタータは、祖父であるノルノアに魔材を倒してしまった事、そして先ほどの光はなにがあったのかと尋ねます。しかしノルノアは虚ろな目で「何も光っていなかった」とタータに告げました。
第14話 それぞれの未来
アトリエに戻ったココは、キーフリーや仲間の教えのもと魔法の勉強を続けます。アドバイスを受けながら少しずつ成長していくココに、キーフリーは魔法使いの試験のことを教えます。
魔法使いが受ける試験はは五芒星試験と呼ばれており全部で５回。弟子になるための「王の許し」、人前で魔法を使えるようになる「騎士の忠誠」、図書の塔に挑む権利を得る「門番の問い」、師の元を卒業し一人前の魔法使いになる「女王の祝福」、そして弟子を取ることが出来る「賢者の教示」。
早く一人前になりたいと話すテティアに、リチェは好きな魔法だけ書いていたい、試験なんて嫌いだと話します。アガットもまた早く一人前になって、いつか図書の塔の司書になりたいのだと話します。アガットのアークロム家は代々司書を務めている家系だったのです。ココは自分の未来でやりたいこと、やらなければいけないことは決まっているのだと内心で呟きます。
その夜ココは悪夢に魘されて目を覚まします。ココは眠ることが出来ず、深夜まで魔法の練習をしてしまいました。一方キーフリーは持ち帰った魔墨を使い何かを始めようとします。
第15話 手がかり
キーフリーはココが渡された魔墨入れが双子瓶と呼ばれるもので、結託の日より前に魔法医たちが遠く離れた場所でも薬を共有するために作られた魔法具であることに気付きます。キーフリーは瓶の中に入れられている魔法陣が描かれたメダルを、彼らに繋がる手がかりとして取り出そうとします。メダルを魔針球に入れれば、彼らの居場所が分かると思ったからです。
しかしキーフリーがメダルを取り出そうとしていることに気付いたつばあり帽はキーフリーに攻撃を仕掛けてきます。キーフリーは目の前に現れた仮面の魔法使いに手を伸ばしますが、再びその男はキーフリーの前から姿を消しました。
翌日、眠ることが出来なかったココとキーフリーは二人共眠くてたまらない様子です。悪夢で眠ることが出来なかったココは昨晩直したアガットのとび靴を返します。アガットはココに、何故最初の試験の時にキーフリーに自分が無理矢理試験に追い立てたと言わなかったのかと問いかけます。前向きなココの発言にアガットは居心地が悪くなりますが、アガットが言葉を返す前にココが目の前で倒れてしまいました。
アガットは直ったばかりの飛び靴でキーフリーの元へと急ぎます。キーフリーはココをつれてカルンの街へと急ぎます。町で出会ったタータがキーフリーを病院まで誘導し無事ココは看護師に引き渡されました。タータはキーフリーに聞きたいことがあると口にします。
第16話 発熱
先日起きた閃光の事を聞こうとしたタータですが、魔法についての質問だと目を輝かせるキーフリーにタータは何も言えなくなってしまいます。ココは疲労からくる発熱で命に危険はありませんでした。タータはキーフリーから初めて、ココが「禁止魔法を使った知らざる者」だったことを知ります。
タータは魔法使いの島に戻るために渡し船に乗ろうとしますが、許可証となるとんがり帽子をどこかに忘れてしまった事に気づきます。
一方ココに付き添っていたキーフリーは、街の酒場で火事が起きたため町民に助けを求められ連れ出されてしまいます。ココ一人きりになってしまった病室に、タータが戻ると其処には置き忘れた帽子がありました。
熱が上がり苦しむココに、タータは熱さましを飲ませようとします。しかし、病院の薬にはラベルがなく、銀彩症のタータには薬の区別がつきません。自分が肝心な時に何も出来ないことを自覚し落ち込むタータですが、ココは出来ないことを出来るようにするのが魔法だと励まし、一つの魔法陣を描きあげます。
第17話 希望
ココが書き上げたのは砂状のものに形を与えるための魔法でした。タータは色を見ることはできませんが、薬の原料となるものの形は全て覚えています。
ココが描いた魔法をタータが綺麗に書き直し、更に効果があがるように修正をしていきます。ココはタータが魔法に手を加えることを嫌がらず、工夫を加えたならそれはタータが作った魔法だと笑います。
タータが作ったその魔法は、タータの目に映る世界を変えてくれました。今までタータが覚えてきたことを生かすことができ、成長する喜びを彼に与えてくれました。
解熱用のいたわり草を見つけたタータは老齢の看護師に薬品庫にいることを見つかってしまいます。タータは病院が無人だと思い込んでいましたが、やけどの怪我人を受け入れる準備をしていただけで別の場所にいたのです。看護師はタータを注意しながらも的確な処理を褒め、魔法使いの見習いだったのか感心します。病院に戻ったキーフリーが見たのは、穏やかな顔で眠るココとタータの姿でした。
翌日、タータを迎えにきたノルノアとキーフリーにタータは閃光の事を聞きます。しかし二人の反応は光の事など全く知らないというようなもので、タータは自分の勘違いだったのかと納得します。
タータはココに自分が作った杖を自分の魔法で川を渡って届けに行くことを誓います。ココはタータに教えた効果を反転させる魔法で一つの希望を見出していました。
それは禁止魔法に使ってしまった魔法陣を逆に描けばきっと効果が逆になるというものでした。無事にアトリエに戻ったココですが、再びつばあり帽たちが動き始めます。
「とんがり帽子のアトリエ」3巻感想
「とんがり帽子のアトリエ」ではココを取り巻く周囲の状況が少しずつ変わり始めます。最初はココの事を敵視していたアガットは、まっすぐなココを前に少しずつ態度を変え始めます。
そして銀彩症で自分に自信が持てず、塞ぎがちだったタータを魔法で手助けし、未来に希望を持たせます。ココが「禁止魔法を使った知らざる者」から「魔法使いの弟子」として確かに成長しており、応援したくなる気持ちが溢れてくる巻です。
一方でキーフリーの追うつばあり帽たちも少しずつ姿を見せ始めます。魔法を意図的に強大にする魔墨など彼らはココに何をさせるのが目的なのか分からないままです。今後彼らがココに何を仕掛けてくるのか、目が離せない展開になっています！
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