賀来ゆうじ先生の歴史SFバトルロワイヤルの傑作『地獄楽』！５巻では…
天仙のムーダンと戦う佐切・杠・仙汰。一進一退の戦いの中で、佐切は天仙を傷つける方法を理解し、更に心強い味方も得ます。しかし戦いの後には仲間との別れが待っていました‥。
画眉丸の方でもトラブル発生！そして島へ差し向けられる追加の山田浅エ門たち。彼らの補佐につくのは意外な人物たちです。戦い・別れ・謎・疑惑、様々な思惑‥5巻はあれこれ山盛りで、1ページも目が離せない展開となっています。
『地獄楽』5巻には第三十七話～第四十六話のほか、番外編漫画が収録されています。
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漫画『地獄楽』４巻ネタバレや感想など｜天仙・ムーダンとの戦い…
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目次
第三十七話
画眉丸とめいを探していた佐切たちは、ほぼ1日かけて「ほうらい」の門へ到着した。巨大な門を変えるとそこは‥巨大な頭だけの像と、穴銭で作られたアーチが並んでいた。その光景に佐切たちが呆気にとられていると、いきなり木人の頭が飛んだ！やった人物はにこやかに佐切たちへ話しかけてきたが、一目見ただけで強敵だと察した杠は逃げようとするも捕まってしまう。
何者か尋ねた佐切へ、本人に代わって木人が「天仙様のひとり：牡丹の精である不空就君」であると答えた。不空就君ことムーダンは、島は命の実験場であり、島を訪れる人間は実験材料や丹にしていると語り、更に不老不死の仙薬は無いと衝撃の発言をしたのだった‥。
第三十八話
タオを使える杠に興味津々のムーダン。邪魔な佐切と仙汰は殺す気満々。杠も捕まる訳にはいかないので、ありったけの忍術をムーダンへとぶつける。攻撃は効いているように見えた‥が、焼いても斬ってもムーダンの身体はすぐに再生する。さすが天仙様。そしてムーダンは、杠の忍法はタオの応用だが、使いこなせていないと指摘する。仙汰も応戦するが、上手くいかず‥。佐切・仙汰・杠に勝ち目はあるのか？
第三十九話
佐切がムーダンへつけた傷は再生しなかった。画眉丸や陸郎太が同じように無意識でタオを扱っていたので、「斬り方を知っている」と佐切は断言する。
どうやら佐切のタオは、ムーダンにとって毒になるらしい。しかし焦るどころか、ムーダンはなぜか嬉しそう。仙汰は3人で連携して戦うことを提案。
3人の攻撃はムーダンの身体を破壊したが、やはり再生してしまう。おまけにムーダンに上空から攻撃され、勝機を見出せないまま疲弊してゆく佐切たち。佐切の心が折れそうになったその時、杠がある言葉をかけた。
第四十話
佐切・杠・仙汰の連携が嚙み合った攻撃を食らい、傷が再生せず、とうとう動かなくなったムーダン。しかしこんなにも強い天仙があと6人もいること、そして仙薬が存在しないということが、佐切と仙汰の心に重く圧しかかる。しかし杠は前向きで、「どうにかするしかない」と断言。
仙汰が佐切へ、杠の自由奔放なところに憧れていると語っていた最中に、杠がムーダンの死体（？）に異変が起こっているのを発見。死体から伸びたトゲの付きの触手が杠を狙う‥！
第四十一話
ムーダンはヂュジンとよく似た巨大は花人間へと変化。杠をかばってトゲに刺された仙汰も頭が花化してしまう‥。絶望していた佐切と杠の前に現れたのは、士遠とヌルガイ！士遠はムーダンへ立ち向かい、ヌルガイは仙汰の顔を頭に生えた花を切除するも、最早これ以上の手の施しようが無さそうな状態。
そして士遠はムーダンが典坐の仇である天仙と同族であると理解して、ここに至るまでに会得した波（タオのこと）の使い方を試そうと決意。絶え間なくにムーダンへと向けられる士遠の攻撃は、効いているように見えたが‥。
第四十二話
ヌルガイのおかげで体力が少し回復した佐切。士遠へ加勢すると告げ、天仙の弱点が丹田であると教える。ムーダンの触手に触れて花化しないように、佐切とヌルガイは粘液と包帯で対策を講じていた。
自分達が囮となり、士遠がムーダンの2つの丹田を斬る‥というのが、佐切が立てた作戦。佐切も波（タオ）を知覚していることに士遠は感心し、作戦を了承。長く続いた戦いにも、いよいよ終わりが見えてきた‥？
第四十三話
2か所の丹田と同時に斬ろうとした士遠。しかし本当に丹田が弱点なのか疑問が湧き、斬るのをためらってしまった‥その時、杠に肩を借りた仙汰が、植物の化物だったら胚珠が弱点だと士遠に向かって叫ぶ。
士遠が胚珠を斬ると、中にはたくさんのムーダンの頭が詰まっていた‥怖い！士遠の決死の姿を美しいと感嘆し、感謝の言葉を残してムーダンは散った。ムーダンの死体から生えた牡丹の花が咲き乱れる中、仙汰の命も散ろうとしていた。
第四十四話
ずっと気を失っていた画眉丸が目を覚ました場所は、洞窟の中。共にいるのはめい・付知・巌鉄斉。付知が情報を整理しようと提案し、同じ頃、別の場所でも佐切が同じ提案をしていた。
佐切たちは門の奥へ進み、これまた悪趣味な造形の建物の中で身体を休めていたのだった。タオについてだいぶ理解が進んでいる士遠が、タオの扱い方や注意点、属性の相生と相克について語り始める。そして仙薬の存在についての話になったとき、杠は佐切が驚愕せずにいられない、ある推測を語り始めるのだった。
第四十五話
道士たちとの戦いでタオを使いすぎたことが原因なのか、画眉丸の記憶は乱れてしまっていた。一緒にいる3人が何者なのか、どうしてここにいるのか。
そして自分が現在も石隠れの忍びだと思っている様子。記憶が戻るまで、とりあえず話を合わせておけば良いと決めた画眉丸。精神状態に呼応するようにタオの形も乱れているため、めいは画眉丸の異変に気付いた様子。一方、眠らずに月を見上げていた佐切へ士遠が話しかけ、語り合い始める2人。
失った多くの仲間のこと、画眉丸のこと‥というか、まだ島に上陸して3日しか経っていないんですね。
そして翌日。門を目指して歩いていた画眉丸たちは、道中、ある人物と遭遇する‥！
第四十六話
仙薬のある島へ向かう一隻の船。乗っているのは師範代の殊現（しゅげん）を含めた山田浅エ門4名と、先鋭4名を筆頭とした50名以上の石隠れ衆の忍たち。
画眉丸とは違い、みんなお面を付けていて素顔が見えません。将軍は素直に石隠れの里の協力を喜んでいたが、侍の青木は、里の長が何か別の目的を持っているのだろうと察していた。
そう、石隠れの忍達の目的は山田浅エ門達の補佐ではなく、画眉丸の始末！画眉丸が仙薬探しの任務に参加したことは、里の長にとっても計算違いだったのだ。
地獄楽5巻 まとめ
5巻の1番の衝撃‥それは「画眉丸の妻は、本当は存在しないのでは？」という疑惑ではないでしょうか。
同じ忍である杠の推理なので、信憑性があります。妻のために命を張っているのに、実在していなかったら画眉丸はどうなってしまうのでしょう。その画眉丸は記憶が曖昧になっている上に、弔兵衛との戦いが始まり、更には命を狙って石隠れの忍び達が大人数で島へやって来ようとしている状況です。
追加組の山田浅エ門たちも、なかなか個性が強そうなメンバーです。
戦いの構図が「島の上陸者vs天仙」という単純なものではなくなってきたところで、6巻へ進みます。
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