第6巻は、大槻の過激なテロ行為に対し軍を、介入して行動を緩めないアメリカに業を煮やした警視庁は、独自に行動を行う事を決めます。一方で、米軍基地に侵入し破壊行為を続ける大槻のもとへ、ユウキとマコトが“ワンネス”の力を用いてやってきますが…。
漫画『デストロイ アンド レボリューション』第6巻には第42話～第48話までが収録されています。
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目次
第42話 別働隊始動
視庁の監査員の原田は、大槻が侵入した建物内に設置されていた監視カメラの様子を説明していました。
大槻は“ワンネス”の力で、7人もの職員を殺害します。その後も大槻は建物内を周り、最終的に23人もの職員を殺害しました。
捜査部長と電話で会話をした後、建物から消え去り、向かいのビルへ向かいます。そして、捜査部長がいた窓にめがけて穴を空け、消え去ったとの事です。
ここまでの説明を聞いた警視庁一同は騒然とし、現場にいた者はどうした、発砲した者はいないのかと告げます。
ビルでの戦闘時に銃弾を浴びていた大槻は平気であり、現時点で逮捕する手段はないと原田は言います。
原田の話を聞いた警視庁上部は、“出来る事は限られている、逮捕ではなく彼とは交渉するしかない！なんとか彼の行為をやめてもらうしかない…という事だ”と告げます。
一方で、憂慮すべき点があると告げ、それは“アメリカ”だと話します。アメリカはいかなる手段を使ってでも、“問う者”を抹殺しようとし、このままでは日本が“戦場”と化してしまうと話します。
そんななか、アメリカに知られずに“別働隊始動を編成”し、“問う者”との接触を試みると告げます…。
アメリカの一方的なやり方に、ついに日本も“拳”を振り上げ出したのかなと思えました。また大槻は、それまで姿を隠しながら行っていた行動とは一転して、堂々と皆の前に現れた事から、結構“出たがり”の様にも見えました。
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第43話 跳躍
大槻はテレビ局のプロデューサーとの対談形式のもと、生中継でテレビ出演を行います。
大槻はカメラを前に、“警察であろうと何であろうと、私を拘束する事も殺す事も出来ない”と告げ、その場から消え去ります。目の前のプロデューサーは勿論、視聴者や警察も啞然とします。
そんななか、アメリカ捜査チームのリーダーは、任務を怠っている、本当に“問う者”の意識を追っているのかとトレンパーに問い詰めます。
それに対しトレンパーは、自分はいつ帰国できるのかと聞きます。
トレンパーは、病弱な母親を助ける為に今回の任務に就き、もしそれが果たせないのであればアメリカに帰ると言います。
するとチームリーダーは、任務放棄は敵前逃亡と同じだ、トレンパー母子がまともな暮らしができているのはアメリカが金を払っているからだと告げ、トレンパーの頭に銃を突きつけます。
その夜、寝室で眠りに就いたトレンパーは、日本に来る前に母親とのやり取りを夢で見ていました。
トレンパーは、今回の任務を終えて病気の母親のもとへ帰りたかったのです。
“僕は…帰る、帰らな…け…れ…ば…”というトレンパーの思いは、マコトに繋がっていました。
そしていつの間にか、トレンパーは意識の空間でマコトと会話をしていました。
トレンパーの目の前に、彼の母親がいるであろう一軒家が出て来て、トレンパーはそれに向かって“帰…る…か…え…る、い…え…に…”と言い出します。
するとあろうことか、傍にいたマコトも“帰る、帰…る”と取りつかれた如く口にします。
その時、意識の空間へユウキもやって来て、トレンパーの“意識”に飲み込まれようとしていたマコトを止めようとします。
そしてユウキとマコト、互いの手が合った瞬間…。
上部のあまりの非情さに、とうとうトレンパーが手を引き始めたのかなと感じられます。一線を越えた行動を取ると、人は離れていき関係を修復する事が困難だと思えました。
第44話 対アメリカ
ユウキとマコトはユウキとマコトは“ワンネス”の力でトレンパーと繋がり合い、三人はそのままトレンパーの故郷・アメリカにいました。
そして、ニューヨークにそびえ立つ自由の女神を見て楽しんでいる観光客のなかにユウキ達がいました。
“そろそろか？”“落ちる”というユウキ達のやり取りが終わった直後、自由の女神の松明を持つ右腕にヒビが入り、崩れ去ります。
一同が悲鳴を上げるなか、“我々「問う者」はアメリカに強く警告する、日本における我々の活動に他国が介入する事を我々は許容しない。”と国に警告をしたのでした。
また、CIAの本部ビル地下の廊下を歩いているトレンパーの姿を、監視カメラがとらえていました。更にトレンパーは、監視カメラに向かって観る者へのメッセージを送ります。
トレンパーは“問う者”と行動を共にしている事を告げ、CIA及びアメリカ合衆国が日本への内政干渉を止める様にと警告します。
アメリカの如何なる保有する基地や軍備を破壊する事は容易だが、無駄な破壊は好まないとトレンパーは話します。しかし一方で、 “（母親が亡くなった）恨みを持っており、いずれアメリカは私の怒りを知る事になるだろう”と告げます。
更に、監視カメラの映像を見ていたであろう、アメリカ捜査チームリーダーのゴードンに向けて、早く帰国して家族の共にいる様に警告します。
これを観たゴードン怒りに体を震わせ、ペンタゴン（アメリカ国防総省の本庁舎）へ繋げる様に部下へ指示します。そして、“特殊部隊の出動、日本国内での爆撃の許可を要請する‼今すぐにだ‼”と告げたのでした…。
自由の女神や米軍基地の破壊…、ここまで来たら、もはや“ファンタジー”の様にも感じてられますね。ただ、大槻やユウキ達との戦いはここまで拡大するまでに止められなくなっている事が分かります。
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第45話 対決
ユウキ、マコト、トレンパーは今後について話し合い、派手に動き回ったから日本に跳ぶしかないという結論に至ります。その矢先、ユウキとマコトは大槻の“ワンネス”を感じ取っていました。
“大槻さん、僕はあなたを…止めなければならない”と、マコトは思っていたのでした。
その瞬間、ユウキ達は火の海と化する米軍基地にいる大槻の前に移動します。
政府の解体や警察を黙らせる等、あらゆる事をやったのに、何故“敵意”を向けると大槻はユウキ達に言います。
必死に訴える大槻に対し“僕を殺そうとした、僕も君をね、僕らはとっくに敵同士だ”と、ユウキは答えます。
大槻が逆上しユウキ達に右手をかざした瞬間、マコトの“ワンネス”の力によりユウキ達は少し離れた場所へ移動します。
ユウキは、大槻は空間から空間へ移動する事が苦手である故に、自身の肉体を周りと同化させたりする等の手段で移動しているのではと話します。
それならマコトの能力を使い、大槻の意表を突き撹乱させる事ができるのではと告げます。それを聞き、攻撃のチャンスだと話したトレンパーはユウキに銃を渡します。
マコトは“ワンネス”の力を使い大槻の前に現れます。
大槻はマコトへ右手をかざしますが、直ぐにマコトが自らの“ワンネス”の力で対抗します。
すると大槻の手が光り、消えかかります。危機感を覚えた大槻は、その場から消え去ります…。
大槻は、“ワンネス”の力により操られているかの如く見えます。“何故、敵意を見せる？”と告げる言葉からも、大槻がとこまで正常なのか分からないと思えました。
第46話 半身
米軍達による爆撃があるなか、大槻はユウキ達のもとから消え去ります。彼が空間へ逃げたものと察し、ユウキ達は大槻を追いかけます。
市街地での戦いを避ける為に、ここで終わらせるとマコトは言います。そんななか、“ワンネス”の力を使いガレキの中へ逃げようとしていた大槻のもとへ、マコトが現れます。
大槻が手をかざした時、マコトが瞬時に手をかざします。すると、大槻の右手は消えかかり、悲鳴を上げます。マコトの手にはうっすらと血の塊がありました。
しかし、その場にユウキの姿は既にありませんでした。そして、マコトは肩に痛みを覚えます。大槻の体を攻撃したマコトでしたが、大槻が体を幾らでも“再生”できる事が分かります。
“マコト…迷うなマコト、迷えば...君が死ぬ…”というユウキの警告をマコトは受け入れます。
一方でマコトは、“（大槻の）あたり一面に気配が広がっている…”と告げます…。
大槻が持つ力が最高潮に達し、ユウキやマコトへ大きなダメージを与えたかの様に見えました。しかしながらその分、大槻自身が受けた代償は大きかった様で、欲望や力に飲み込まれると後戻りができないという事が伝わってきました。
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第47話 対象A 対象B
激しい爆撃の中で、ワンネスの空間の中でマコトは、体が消えかかっている大槻と遭遇します。大槻は自分が既に亡くなり、意識だけが空間でとどまっていると言います。
大槻は力に降り回された事が無念だと告げる一方で、“ワンネスに触れられ…た感動…に、う…そは…な…い、よか…た…本…当…に…”と口にし、彼は消えて行きます。
大槻を追いかける如く叫ぶうちに、マコトは意識を取り戻します。気が付くとアパートのベッドで横たわっており、目の前にはユウキがいました。
マコトはユウキから、大槻が死んだ事を告げられたと同時に、“君の仕事は終わりだ”と言われます。ユウキは、日本や世界が大変な事態になると話します。そのうえで、暫く必要なだけの金を置いていくから、静かに暮らす様に言い、マコトに別れを告げたユウキでした。
出て行くユウキを見ながら、マコトは“僕はまた、一人だ”と思ったのでした。
米軍による爆撃理由、及び日本政府と“問う者”によるテロとの関係を世界各国が追求し始めます。
国内では“大変な”事態となり、国会は混乱し何の対策も出せず、アメリカの軍事介入も批判を浴びていました。
一方で警視庁では、監査員の原田により厚木基地で発見された“剣”と名乗る男（大槻の事）の死体の画像がスクリーンに映されていました。
彼は壁に潜り移動したところを爆撃で、“壁ごと（壁の一部の様に）”破壊されている状態でした。
また原田は、“剣”の他に数名の能力者が現場にいた事を話します。一人はトレンパーで、他にも長髪の青年“対象A”ともう一人“対象B”がいた事を説明します…。
大槻のあまりに悲惨な“最後”が描かれている一方、マコトとは繋がり続けたので、切っても切れない関係だったのかなと思いました。ユウキから一方的に別れを告げられたマコトでしたが、このままでは終われないという様な思いが彼から伝わって来たようにも見えました。
第48話 危険な選択
ユウキはあるビルの一室にて“セミナー”を開き、そこでは席が埋まる程の多くの若者が集まっていました。
すると教室へ入って来たのは、トレンパーでした。参加者が声を掛けたのに対し、トレンパーは全て英語で答え、スクリーンを見る様に一同に指示します。
すると突然、スクリーンの前が光り出し、同時にユウキが現れます。参加者一同からは悲鳴が上がります。
しかし“ようこそ、問う者の国へ、代表のユウキです”というユウキの姿に一同は拍手と歓喜の声を上げます。
ユウキは一同が“選ばれた同志”だと告げ、世界を変える必要があると話します。
それは“テロ行為”ではないかと話す参加者達に対し、“私は議論をしません”と答えます。
ユウキは、自分達は“民主的な議論や討論により作られた世界に反する者”であると告げ、“100%の賛同者、全てを共に出来る同志”を求めるとも話します。
一同が未だ動揺を押さえ切れていないなか、ユウキは“この中から戦士を選ぶ、私のワンネスに感応する者を探す”と告げます…。
まるで“教祖”の様な存在になってきたユウキですが、何気に大きな“力”を持つ者に寄り縋りたいと考える人が多いのかもしれません。またユウキが発する言葉には自信に満ち溢れているかの様に見え、参加者は彼について行かざるを得ない様にも見えました。
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