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漫画『デストロイ アンド レボリューション』5巻ネタバレ|大槻の行動

第5巻は、大槻の行動は日に日に過激さを増し、警視庁は彼を“超能力者”と断定します。そして、来日していたアメリカ捜査チームも軍を要請するまでになります。一方で、ユウキやマコトにもある“変化”がありました…。

漫画『デストロイ アンド レボリューション』第5巻には第35話~第41話までが収録されています。

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第35話 イバショ

警察があちこちで道路封鎖を始めた事を見て、ユウキはここから離れた方がいいとマコトに告げます。そんななか、マコトは多くの警官達に指示する中村の姿を見かけます。

彼女を見たマコトは突然、その場を立ち去ろうと走り出します。ユウキは、急に走り出したら怪しまれると警告します。それに対しマコトは、中村が警官なうえ、バイト先に何度も来ていると話します。

中村はバイト先へ週に1~2回来ており、“僕は知られているかもしれない!”とマコトは言います。

 

その事をアパートで陽子に話すと、彼女は疑問を抱きます。もし目をつけられていたら、自分達のもとにも既に来ているのでは、単なる偶然ではと話します。

それにユウキが同意する一方、“用心にこした事はない、これからは”と言います。ユウキが言った“これから”という言葉が引っ掛かったマコトでした。

 

マコトは、無数の銃弾を浴びても無事だった大槻の事を思い、自分達では到底対抗できないと告げます。

だからといってこのまま投げ出すのかとユウキは言い、大槻がこれまで奪った、これから奪うであろう命には自分達にも責任があるとも話します。

 

またその日は、ユウキのアパートに泊まって行く事に言われたマコトでした。念の為に、監視がついていないか確認していないか帰る様にユウキは告げます。

そのユウキの言葉とは裏腹に、マコトは“もしも本当に疑われていたら、僕は家を失い、居場所も失う、それだけの事をした、当然だ、当然なんだ、全てを失って当然の事を、僕は した”と心の中で思ったのでした。

 

不安のまま就寝につくマコトでしたが、隣のベッドで横たわっていたユウキは“大丈夫さ、必ず勝機はある、僕らは…勝てる”と話します。

ユウキが自分の存在を証明する為の“勝負”を行っている事を察したマコトは、自分はどうなんだと考え始めます。マコトは思います、大槻や警察等を前にして戦う事はできない、自分の居場所を失う事が怖いと。

その思いが次第に高まったマコトは…。

 

大きな野望を抱く大槻やユウキの間に置かれたマコトは、彼等に降り回されっぱなしだなと思いました。一方で、警察の中村が徐々に存在感を出し始めたのかなと思いました。

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第36話 怒り

マコトは突然、ユウキのアパートの寝床から消え失せます。転移しているなかでマコトは、大槻やナオコの顔が浮かび上がります。続けて、自分に“気づき”の力を与えた男が現れます。

彼は、“伝えただろう…わかっているはずだ、“全ては一つ”、限定された“位置”など“無意味”と告げます。

薄れゆく意識のなかでマコトは、どこにいるのかと尋ねるも、男は“知っているはずだ、君はもう”と答えるだけでした。気づいた時には、マコトは自分のアパートの部屋にいました。そして、マコトは“僕は…知っている…”と一人で恐る恐る口にしていました。

 

警視庁にて、狙撃班が建物の屋上で撮影した、“問う者”の“剣”と名乗る男(大槻の事)の行動を見ていました。彼はこの時点で数十発の銃弾を浴びていました。

そして、狙撃班に気付いた“剣”は、“同化”する様に壁に吸い込まれて消失しました。この映像を見た一同は騒然とします。

 

その後、突入班が現場で調査するも、やはり“剣”が消失していた事を確認します。また、彼を追っていた超能力者トレンパーは失神し追跡が不可能となりました。

“問う者”対策捜査部長は、目の前の事実を前に“我々の相手としている“問う者”は…超能力者と断定する!!”と告げます。自分達は“問う者”に攻撃を仕掛け“失敗”した一方、相手も自分達へ強力な報復が行われるとの事です。

 

捜査部長をはじめ、周りの警官達が弱腰になっていたなか、“手はあります!!打つ手はあるはずです!!”と中村が名乗り出ます。

相手は銃撃が開始して殆ど反撃せずに逃げた、銃撃が無効だったら逃げる必要はなかったと話します。

すると、話を聞いていた米国捜査チーム部長が“素晴らしい”とその場で拍手します。彼は“我々が欲しいのは戦士だけだ、戦いたくない者は去れ、我々は戦わなければならない…そして必ず勝たねばならないのだ!”と、険しい顔をしたのでした。

 

マコトが登校すると、ナオコが学校を休んでいる事を同級生から聞かされます。今まで学校わ休んだ事がないナオコに何かあったのではと思い、マコトはナオコの実家兼バイト先の酒屋へ向かいます。

店では黙々と仕事をこなすナオコがいて、中へ入ったマコトに明るく声を掛けたのでした。

そこへナオコの父親が奥からやって来て、マコトに話があると告げます。ナオコの父親は、店を閉めるとマコトに話します…。

 

マコトにとって、安堵の居場所(バイト先の酒屋)を失う事は衝撃的で、精神的ダメージも大きかったのかなと思えました。また、事実を受け入れつつ、マコトに明るく接するナオコの様子からも痛々しさが伝わってきますね。

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37話 儀式Ⅱ

大槻は一人の女性と肉体関係にあり、彼女とベッドにいました。

そんななか大槻は、間もなくして警察や機動隊が駆け付けて来たのに気づきます。大槻は、警察がやって来た様子に、警察のみならずマコトやユウキも狙っていると考えます。

そして感極まり、思わず目の前の女性の首を締めます。直ぐに手を離した大槻に対し、彼を変わっていると相手の女性は話します。大槻は街で目が合ったその女性に声を掛け、一緒に来ないかと促したとの事です。

 

大槻は再び女性を抱き始めるも、その際に“気づき”の力を彼女に注ぎます。“自分を捨てろ!!”と告げる大槻に対し、女性は白目を向き悲鳴を上げ始めます。

その頃、自宅にて横になっていたマコトは大槻の“気づき”の力を感じ取っていました。

 

結局、大槻が注いだ“気づき”の力に女性は絶えられませんでした。

そして、“宇…宙が…あ、頭の中…に…ど…こ?ここ…は…私…”等と口にしつつ、狂った様に笑います。その一方で、彼女の手が光り始めます…。

 

大槻は、自身の“欲望”に対する感覚がかなり狂ってしまっていると言えますね。自らの“気づき”の力を明け渡す程ですので、果てしない“快感”を求めている様にも感じられました。

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第38話 アメリカ

大槻が逃げたなか、彼と同行していた女性は、警察に連行され事情聴取を受けていました。

精神状態が不安定である彼女に検査官の原田がコップに入った水を渡します。すると女性は、手でコップをすり抜け、手にコップが“同化した”状態でかき“コップ…と…ひと…ひと…つ”と笑います。

気づけば手のコップは消えており、女性はただへらへら笑うだけでした。原田は、これはもはや自分の出る幕がない、一体どうすればいいのかと話します

 

“気づき”の力を見せ原田や警官達を驚かせた女性は、その場で消え去ります。

一方、マコトとユウキは自分達の力で、感じ取った“気づき”の力の行方を辿ろうとします。

“気づき”の力を感じ取れる(宇宙空間に見える)意識のみの空間にて、マコトは目の前で警察署から消えた女性の体を目にします。

その直後、彼女は空間から消え始めます。女性は“気づき”の力をコントロールできていなかったうえ、“宇宙(ワンネス)”に飲み込まれているのだと告げます。そして助けを求める間もなく、彼女は引き込まれて行く如く、消えて行きました。

 

“空間”を断ったマコトは、一体何が起きたのかとユウキに聞きます。女性が“ワンネス”の空間に触れたか、自己を保つ事ができずに霧散したか、“ワンネス”へ引き込まれたのではと話します。

すると、マコトも“それは…僕にも起こりえる…ワンネスに触れる者、全てに…!”と言います。

 

大きな“気づき”の力により、トレンパーは酷く怯えた様子でした。それに対し、アメリカ捜査チームのリーダーが自分達の背後には国がついている事を話します。

そして、“敗北する事は許されないし、敵に怯えるなど論外だ!”と強く言及したのでした。

 

更に彼は警官達に対し、“問う者”への捜査に進展が見られなければ、軍を導入や核兵器による武力行使も辞さないとも告げます。

一同が戸惑いを隠せないなか、アメリカ捜査チームのリーダーが資料を提示します。犯人のモンタージュ写真は、ほぼ大槻の顔でした…。

 

警視庁の行動から、どんなに切羽詰まった事態になろうとも、結局は上に立つ者に従うしかないという傾向が見える気がします。ユウキはまた、あくまで戦う姿勢を崩さない様子が見え、もうこの道しかないと決めているのが伝わって来ています。

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第39話 逆らう者

ユウキが“アメリカ合衆国を倒し、世界を変える”と告げたのに対し、自分にはそんな事はできないとマコトは戸惑います。陽子もまた、何故アメリカと戦わなければならないのかと尋ねます。

それに対し、“僕らの…この社会に対する憤り…それは何だ?この虚しい怒りの正体は何だ?”と、ユウキは逆にマコト達に聞きます。

 

ユウキは選挙やデモ等を例に挙げて、何か変化がある事を期待しながらも変わらない事、そして“この世にまっとうな正義やルールなんか無い事”を皆知っていると話します。

“基本的人権”があるのではないかと陽子が言ったのに対し、世界中で一日に4万人、日本でも5人が餓死しており“基本的人権”などないとユウキは話します。そして“強い者”が蔓延る事態に逆らう者も現れず、“この異常な世界は完成されたんだ”と告げます。

 

またユウキはアメリカが自分達の存在を知っていると話し、自分達が戦う気がなくても放ってはおかないから、やるしかないとも話します。

ユウキのアパートを後にしたマコトは、一人で歩きながら、やはりアメリカと戦う事は想像できないと考えていました。

それでもマコトは、“今まで通り、陰に潜みテロリストとして戦う。まずは大槻を追いながら、奴らの出方を探ろう”というユウキの言葉を信じて、彼についていくしかありませんでした。

 

大槻が滞在先のホテルでチェックアウトする際、自分を見た受付の従業員の様子がぎこちない事に気付きます。

更にホテルを出ると、無数の警官やパトカーが街を張り巡らしている事に目が留まります。ここまで自分の居場所を嗅ぎ付けて来た事に対し、大槻は焦りを感じ始めます。

 

捜査に回っている二人の警官のうちの一人が意識を失い倒れ、驚いて彼に声を掛けたもう一人の警官も腕に痛みを覚え、その場で塞ぎ込みます。その直後、“気づき”の力を警官達に使っていた大槻が現れます。

“剣‼”と叫びつつ銃を取り出そうとする警官に対し、大槻は抵抗を止める様に告げる一方、何故自分の事を知っているとも話します。

 

警官は、各所轄、主な宿泊施設等に(モンタージュ)写真が配られているから、もう諦める様に大槻に告げます。

“100人以上の死者が出てもまだ懲りないとはな‼人と言うのは…本当に度し難いな”と口にしつつ、大槻は警官に向けて右手をかざします。

 

その頃、トレンパーは“問う者”の圧倒的な力に怯えつつも、場所や行動をどうにか特定します。

アメリカ捜査チームのリーダーは、相手が厚木の横須賀基地近辺にいる事を特定し、ヘリコプターを要請し一帯を封鎖する様に指示します。

 

米軍のヘリが出動するのを見て、警視庁の捜査部長が驚き、軍を動かしたのかとアメリカ捜査チームのリーダーへ尋ねます。

チームリーダーが厚木市一帯の封鎖と警官の総動員を指示したのに対し、警視庁上部は爆撃などしたら国際問題へ繋がりかねないと強く反発します。

それでもチームリーダーは顔色一つ変えず、大槻を“貴重な人物”で生きたまま手に入れたいと答えます。一方で、もしそれが不可能であれば、“我々は全力で敵を排除する、この日本を火の海にしてもだ!”とも口にします…。

 

大槻の“戦い”もますます拡大しており、大槻は自らの“生死”も関係なく行動している様に思えました。トレンパーに鞭打ってまで、大槻に攻撃を与えようとするチームリーダーの行動には神経を疑いそうですね。

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第40話 潜入

大槻は、自分の居場所を突き止めた米軍のヘリを“気づき”の力で突き落とします。

するとアメリカ捜査チームリーダーは、標的への銃撃の許可を認め、生死を問わず確保する事を指示します。

一帯を封鎖せずにヘリからの銃撃を指示したチームリーダーのやり方に、警視庁上部は唖然とします。そんな態度を尻目に、チームリーダーは標的を止める為には爆撃も厭わないと告げます。

 

チームリーダーや警視庁の行動とは裏腹に、大槻は次々と米軍ヘリを落としていきます。

米軍ヘリはとうとう、ビルの屋上に、いた大槻めがけて銃撃を始めます。米軍ヘリは大槻を追い詰めますが、彼はビルの壁にめり込む様に消えます。

大槻は、ヘリが飛び交う遠くの位置まで移動し、“滑稽だな…血眼というところが”と言いつつ右手をかざします。

 

大槻が自分を狙った米軍ヘリを突き落としたなか、誰かが自分を見ている気がします。

そして、“気づき”の力に怯えるトレンパーの背後に、“見つけたぞ…覗き屋”と告げ現れたのは…。

 

大槻が持つ“気づき”の力の使い道がどんどん変な方向へと向かって行っているかの様に感じられました。またトレンパーは、恐怖に怯えながらも、冷静を保ち続けている姿が伺えた様に思えました。

 

第41話 虐殺

トレンパーの背後に、“気づき”の力を使い大槻が現れます。一同は騒然し、アメリカ捜査チームの一人が銃を発砲し、大槻はその場から消え去ります。

この期に及んでもチームリーダーは、怯える事は許さんとトレンパーに告げます。そして、今消えた者が厚木にいた男なのか、まあ彼はどこに消えたのかと尋ねます。

 

トレンパーは、彼が自分の意識をたどって飛んで来てもう逃げられず、既に“ここに”いる事を話します。相手がビルの中で楽しんでおり、敵意を抱いているとトレンパーは告げます。

その言葉に捜査部長は、緊急事態の館内放送、及び警報を鳴らす様に一同に指示します。

建物内で不審者を見つけ次第、確保する様にという内容の館内放送が流れます。しかしその放送も空しく、大槻により館内の職員は次々と殺害されます。そして、大槻が次に向かった標的は…。

 

狂気はもはやここまで来たら止められないという事を、大槻の行動から見て取れるような気がしました。泥沼化していく大槻の行為から、普通の平凡な人間もどこかの拍子で“悪魔”と化してしまう事も十分考えられました。

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