【漫画】無職転生 異世界行ったら本気出す6巻ネタバレや感想など｜ルディの予見眼が発動！

『無職転生』第6巻は、ルディ達が魔大陸の港町から渡航しようとするも、スペルド族（ルイジェルド）のみ莫大な渡航費がかかると言われてしまいます。ルディは渡航の為に幾つかの作戦のうちの一つ“町に隠れる「密輸人」を探す”事を提案します。

そしてルディはその後、単身で行動を取りますが、予想だにしない出会いと展開が待っていました…。

漫画『無職転生』6巻には第28話～第32話までが収録されています。

第28話　妾の名は…

ルディ達は魔大陸の港町・ウエンポートにある関所へやって来るも、そこの係員から“スペルド族（ルイジェルド）の渡航費が人よりも400倍かかる”と言われて、ルディは啞然とします。

なんでも、テロ対策で厳しくなっており、外交問題に発展しかねないという事でした。そんななか近くにいた数人の男達がルディ達の事を“デッドエンド（スペルド族の「偽物」）”と噂していました。

これを聞いたルディは、スペルド族に対する「誤解」が解ける日も近いかもしれないと思っていた矢先、船に乗る際は種族を調べられる為、幾らあがいても無駄だと関所の係員から言われます。

一同は、渡航する為の作戦会議をした後、ルディは三つ方法があると言ってきます。一つは“依頼で金を稼ぎミリスへと渡る正攻法”ですが、見積もると資金がたまるまで一年からそれ以上かかると予想されます。

二つ目は“迷宮に入りお宝を取得する”事で、エリスは賛同します。しかし迷宮の中は危険が伴い、ルイジェルドはこの案に反対します。

そして三つめは、“町に隠れている「密輸人」を探す”事でした。

国境では人や品物を運ぶ際に税金がかかり、時にはとても高い税金が課せられる事も予想されます。それ故に“安く裏で運ぶ”「密輸人」がいるとルディはにらみます。その後「人神」からの助言を受けたルディは、露店で食料を買い一人、路地裏に向かいます。

同じ頃、ロキシーは「デッドエンド」の名をかたる輩が町にいるから様子を見てくると、エリナーゼに告げます。ロキシーは「デッドエンド」の名をかたるとは正気と思えないと考える一方で、“話の通じる連中であれば接触して協力を頼んでもいいかもしれない…”と思ったのでした。

その頃、路地裏を歩いていたルディは、目の前でチンピラに連れて行かれようとしていた一人の少女を魔術を使い助け、“大丈夫かい、お嬢さん‼”と手を差し伸べようとします。

しかしその少女は、男から飯をおごってもらおうとしていたところだと言っては、ルディに噛み付きます。慌てたルディは、持っていた（露店で買った）食料を少女の口の中に放り込みます…。

ルイジェルドの様に渡航への障壁が高い事は、国によって高い事は現実でも十分あり、まして今の新型コロナウイルスの状況を考えたら、今の日本も対して変わらないなと思いました。

またルディらが作った「デッドエンド」という名前も、渡航等の重要な時となるとあまり役に立たない様な気がしますね。

無職転生 異世界行ったら本気出す　６巻

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第29話　プレゼントの魔眼

ルディが助けた少女は、“妾は悠久なる眠りより目覚めりし者‼人呼んで…魔界大帝キシリカ・キシリス、その人であーる!!!”と言っては、高らかに笑い続けました。

ルディは魔界大帝の事を知っていたものの、目の前にいる奇怪な行動を取る少女が魔界大帝とは思えませんでしたが、取りあえず彼女の言動・行動にのる事にします。

キシリカは自分を助けてくれた礼として、何でも願いを叶えるとルディに告げます。しかしルディが“富”や“世界”と次々言っても、どれも無理だとキシリカは答えます。

するとキシリカは“魔界大帝が下賜（身分の高い者からくださる）ものといえば…魔眼と決まっておろう…？”と言い、突然左手の指でルディの右目を突き刺します。

ルディはパニックに陥りますが、刺された右目が二重に見える事に気付きます。キシリカがルディに与えたというのが「予見眼」で、数瞬先の未来が見える眼だと言います。

そしてキシリカは、“妾の婚約者を捜さねばならんからな”と告げ、高らかに去って行きます。この時ルディは、キシリカが本物の魔界大帝だと認識しつつありました。

ルディは慣れない「予見眼」のせいで町をふらつきながら歩いていると、左目に眼帯を付けた強面の男が前からぶつかり怒鳴って来ます。

その瞬間、ルディの右眼に“男の頭上に植木鉢が落ちる”場面が映し出され、ルディは思わず魔術で男を飛ばします。その直後、男のすぐそばの上から（近くの住人が誤って落とした）植木鉢が落下します。男が腰を抜かしたと同時に、ルディも「予見眼」の力に驚愕します。

その頃、エリスと歩いていたルイジェルドが自分達の後を追いかけていた思われるロキシーを見かけ、“お前、青い髪…ミグルド族か、俺たちのあとをずっとつけているようだが…なにか用か？”と鋭い目でロキシーを見ると、彼女は恐怖で体を震わせながらその場を立ち去ります。

間もなくして、遠くからルディがふらつきながらやって来るのを見かけ、ルイジェルドが直ぐに駆けつけルディを抱えます。ルディから魔界大帝から「予見眼」を貰った事を聞きルイジェルドは驚くも、ルディの容体から急いで宿へ連れていきます。

そんな彼等の様子を陰から見ている者が一人、いたのでした…。

よく漫画やアニメに出て来る、力を与える神の様な存在に対する見方が以前とはガラリと変わった様に感じられます。（こちらの勝手な見方も含みますが）そういったキャラクターは筋骨隆々な強い感じなイメージでしたが、キシリカの様なキャラクターはとてもギャップを感じます。

第30話　密輸ミッション

「予見眼」を手に入れたルディが、ルイジェルドと手合わせをしていたところへ、ルディが町で「予見眼」と魔術を使い助けた強面の男が現れます。ルイジェルドはその男を「密輸人」だと言います。

その男の名はガルス・クリーナーという、この周辺の密輸を仕切る者で、彼は“俺みたいな商売をしてるとな、もらった恩は放っておくと仇になる”と言って来ます。

その言葉にルディは、自分達を助けてくれるのか？と言いかけるも、ガルスは“ルディを助ける事が「密輸」”なら協力できるが、“スペルド族(ルイジェルド)の密輸”と“自分が(ルディから)受けた恩”では釣り合いが取れないと言います。

どうしたらいいかルディが尋ねると、自分の頼みを受け入れたら、手配するとガルスは答えます。その内容は、“ある場所で保管されている(いずれ奴隷となる)「密輸品(いずれ奴隷となる者達)」を解放して故郷まで送り届ける”というものでした。

ルディは「人神」の助言や「予見眼」を通してたうえで、ガルスからの依頼を引き受けます。その後ガルスに指定された船に、先ずルイジェルドが一人乗せられ出発し、翌朝一番の船にルディとエリスが乗せられてミリス大陸の港町・ザントポートに到着します。

ルディはエリスに現地の宿を取っておく様にお願いし、一人ルイジェルドを向かえに行きます。そして案内人に連れられて、ある屋敷に着き、鍵がかかった部屋に収容されていたルイジェルドのもとへやって来ます。

鋭い目付きのルイジェルドは耳を貸せとルディに言います。言われた通りに近づけると“(自分の他に)子どもが捕らえられている…7人だ”と告げ、彼等は無理矢理さらわれた様でした…。

何だかルイジェルドにより、ルディ達が色々とゴタゴタに巻き込まれ事が思う様に進まない様な感じですね。けれども逆にルイジェルドにより、次々と新しい物語展開が生まれている事も事実だと思われます。

第31話　囚われたヒーロー

ルイジェルドは番人の男を殺害し、ルディに収容されている子供達を助けに行く様に指示します。向かった部屋の中には、猫の耳や尾をした数人の子供達がいました。

彼等は森で遊んでいた時に突然さらわれて、無理矢理ここへ連れて来られたとの事で、ルディは必ず家まで送り届けると約束しました。

また一人の子供が、犬が捕らえられているのを見なかったか聞くと、ルディが途中で見かけたと答え、大事な“お犬様”だから助けて欲しいと願い出ます。

ルディはルイジェルドに先に子供達を町に連れて行く様にお願いし、自分はその犬を助けに行くと告げます。そして、檻の中に入れられていた犬のもとへ向かうと、扉を開けその犬をつないでいた首輪と鎖を外します。

するとその犬はとても嬉しそうにルディに近づいて来ますが、遠くで見たより予想以上に大きく、その巨体に押し倒され成す術もないルディは、ただ圧倒されるだけでした。

そこへ“貴様!!聖獣様になにをしているか!?”という言葉と共に一人の男がやって来て、彼は強烈な雄叫びを放ち、ルディは全身がマヒしてそのまま気を失います。そして森の奥にある建物へ連れて来られます。

突然ルディが冷水を被せられ気が付くと、檻の中で裸にされていました。ルディは“密輸人の仲間”と誤解され、目の前の獣族の看守からも(ルディ達が解放した)子供達の居場所を吐く様に促す。

自分は冤罪だ、逆に子供達を助け様としたんだと訴えるも看守は聞く耳持たず、その場を立ち去ります。それから二日程経ち、途方に暮れていたルディのもとへ、また新たに別の男が収監されて来ました。

男は、看守に蹴飛ばされルディと同じ檻へ入れられます。男は“いってぇな、ちくしょう!!もっと丁寧に扱いやがれ!!”と荒っぽい口調で言うも、全裸のルディを見て驚きます。

逆にルディは(後から収監された)男に対し“先輩”として敬う様に促します。またルディは、自分も突然ここへ収監されてここがどこか分からない事を伝えます。

続けてルディが名前を聞くと、男はギースという冒険者で獣族相手にギャンブルしていたところ、イカサマがバレて収監されたとの事です。ルディも自分の名を告げたうえで、銀色の子犬を抱きしめていた時に収監されたと言いました。

ルディは、“聖獣様”と呼ばれる銀色の子犬はどういう存在かギースに聞きます。ギース曰く、聖獣は数百年に一度生まれる魔獣の一種で、世界的危機の際に“聖獣様”が現れ、その力で世界を救うという言い伝えがあるとの事です。

そして聖獣は、成長するまでの間は獣族の村にある聖木で大切に育てられているそうです。ギースは“そーんな聖獣に手ぇ出したのかよ先輩～!!”と、ルディを嘲笑います。その一方で、裸で寒そうにしているルディに対し、着ていた毛皮のベストを渡したギースでした。

また、ルディは人族と獣族との事件に巻き込まれた事を話し、(逃げるつもりで)ザントポートまでの道のりを知っているか尋ねます。それに対しギースは、厄介事は面倒だと気乗りしませんでした。そんななか、外から煙が漂い、中も暑くなって来ている事に二人は気付きます。

身の危険を感じ出したギースが“ここから緊急脱出だ!!”と言うと、ルディが魔術で鉄格子の扉を壊し、二人でその場から逃げ様とします。しかし外へ出ると周りは一面、炎で覆われていました…。

ルディが全くの別世界へ投げ込まれる様な展開が多いなか、同時に新しい出会いもあるので追い詰められる事はないんだなと思いました。また、檻の中でのやり取りがコミカルに描かれている等、リラックスさせる場面が多いのも良いと思いました。

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第32話　火急

ルディとギースが外へ出ると、周囲は炎で覆われていたと同時に、人族によりここに住む獣族が襲撃されていました。するとギースがどうするか尋ねると、ルディは“獣族を助けて、こんな事件終わらせる!!!”と答え、二人は炎が燃え広がる戦場へ飛び込みます。

先ずルディは魔術で“大雨(スコール)”を起こし、周りの炎を消します。そして、ギースに周囲の者への避難誘導をする様に指示していた時、近くでルディをここまで連れて来た獣族の剣士と一人の人族が争っていました。

圧倒的な強さを見せる人族の男は何と、ルディやルイジェルド達に密輸の頼みを依頼したガルスでした。ガルスが獣族の剣士にトドメを刺そうとした時、ルディが魔術で攻撃し妨害します。

そして、何故ここにいるのか、自分達に“商品(獣族の子供達)”を解放する様に依頼したのに、何故また襲撃し獣族の子供をさらおうとするのかと問い詰めます。

ガルス率いる密輸組織の収入源は人身売買であり、獣族の子供は特に高く売れるそうですが、ガルスは組織の者と収入を折半したくありませんでした。

そこへルディ達がやって来たので、彼等に組織の者の商品(獣族の子供達)を解放させ、更にその子供達の親を混乱させた隙に商品を根こそぎもらうという魂胆で、“大団円でハッピーエンドってやつよ、飼い主の!!!”とルディを挑発します。

またガルスは、獣族をかなりの高値で買う貴族がいる事を話し、その際にルディはサウロスや、彼に預けられていた獣族達の事が頭によぎっていました。

そしてガルスはルディに自分と手を組まないかと言い、“金儲けができる絶好のチャンスだぜ？イカれた変態(貴族)のお陰で一生遊んで暮らせるぜぇ、飼い主ぃ(ルディ)？アーハッハッハッ”と罵声を浴びます。

ルディは頭の中で、“変態”かもしれないサウロスのもとで幸せに暮らしている獣族の事を思っていました。

そして、“俺は知っている、どん底な沈んだつらさを、手を差しのべてくれる人の尊さを、引き上げてもらえることのありがたさを。それをお前がなにも知らないくせに、バカにしてんじゃねぇぇ!!!”と、ルディは怒りを剥き出しにし、魔術でガルスに対抗します。

しかし今度はガルスがその上を行く強さで対抗し、“(ルディがサウロスの知り合いという事に対し)んなこと知るかよ!!ガキが青臭いこと言いやがって、お前こそ俺の何がわかる、俺だって、俺だってなぁ、うざってぇんだよ!!てめえはとっとと死んどけ”と、

自身の壮絶な半生を思い出しつつルディを痛めつけ、トドメを刺そうとします...。

ルディとガルス、互いの感情がぶつかり合うなかで、それぞれの半生や思いが詳しく描かれている事により、戦いが強烈に感じました。ガルスも何故こんなにも悪人になったのか実に鮮明に描かれ、そうなる経緯が伝わってきました。

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