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亜人10巻あらすじやネタバレ感想や無料で読む方法|永井圭の完全敗北…アニメ未収録

不死身のテロリストと人間との戦いを描いた桜井画門先生の傑作SF漫画『亜人』。

10巻では、前回の『亜人』でフォージ安全ビルにて佐藤に完敗し、敗走した永井圭と中野攻はケンカ別れをしました。殺された傭兵の平沢さんの仇や佐藤の悪行を止めるために、もう一度戦おうとする中野に対し、永井圭は自分の命が大事・隠れて平穏な生活をしようと仲違いをして別行動をとります。

その時に永井圭がとった行動は、「母親はどうしているかな?」ということでした。

アニメなどでは描かれていない、永井圭がどうして合理的な性格なのかが『亜人』10巻では描かれており、そして、永井圭の人間らしい一面も垣間見ることができる回です。

また、1巻から通して読むことで、永井圭の成長が絵柄にも出ていることがわかります。

 

9巻ネタバレ
亜人9巻ネタバレや感想、無料で読む方法など|永井と中野のケンカの末…映画未収録

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亜人10巻 血筋のネタバレ感想

警察からの監視を意識した永井圭は、妹の病院に母親の永井律宛てに電話を掛けます。そして、電話に出た永井律はかなりの衝撃的なシーンです。

また、この時の桜井画門さんのコマ割りも上手いですね。

永井律は永井圭の何倍も合理的な性格。最初から政府が亜人を保護しているなんてことは思っておらず、「亜人ほど価値のあるものマイノリティな立場をりようして役人なんか好き勝手やってそう。」と口の悪さもスゴイです(笑)

さらには「佐藤と共謀して非生産的なことは辞めなさい。」「佐藤と敵対して国の人間にそそのかされたりとかして、本当あなた(永井圭)は頭が良いのにバカ」とこき下ろしています。

アニメ版の永井圭の母親の印象は、少ししか出ていないですが、いわゆる教育ママのような印象でしたが、原作『亜人』の永井律は、元ERの医者ということもあって、典型的な合理主義の性格なだけでした。

永井圭が亜人ということがわかり、いちシングルマザーの能力では対処できないと存在になった永井圭に対して、母としては妹の慧理子を優先すると言い切ります。

 

永井圭との電話が終わったのち、慧理子と病室での会話が始まります。

慧理子は永井圭のことを「冷たい人」と言い切りますが、母親の律は「冷たい」わけではなく、「合理的」なだけだと言います。それに対して「友達(海斗)を捨てたりするのが、冷たくないっていうの?」と声を荒げる慧理子に対して、母親の律は「圭がなぜ医者になろうとしたのか、慧理子の病気を治すため。そのために海斗君をきった。より近しい人のためにね。」と冷静な判断をします。

「大切にすると言うことは、その人のために行動し、実現すること。自分の置かれた状況で取捨選択し、全力で尽くせる人を『冷たい』の一言で断罪すべきではない。」と律は慧理子を問いただします。

そして、律は「感情的な性格の慧理子や父親の性格も圭は引き継いでいる」と締めくくります。

 

『亜人』9巻の巻末で、永井圭と中野攻が言い争いのケンカをしているときに、人間の死に対する人のとらえ方について永井圭が正論を話していたことを思い出します。このあたりの伏線の貼り方が良いですよね。

また、アニメ版では永井圭は典型的なクズとして一方的に描かれていますが、原作『亜人』ではマイノリティ(少数派)の感情もしっかりと描き切っているところが、やはり『亜人』が傑作だと言えるところです。

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亜人10巻 U&Iのネタバレ感想

フォージ安全ビル内で、佐藤と対決をしているときに戸崎の携帯にかかってきた電話は、戸崎の婚約者が病院で亡くなったことを話した内容でした。このあたりの描写はすごく切なく、泣いてしまう読者の方もいるかもしれません。

婚約者は保険に入っておらず、莫大な医療費を戸崎が支払っていました。その医療費のために厚労省の対亜人管理委員に所属していた戸崎ですが、婚約者が亡きあと、そのポストに固執する必要がなくなりましたが、「ケジメを付けてくる」と言い切る戸崎の目には佐藤を止めることしか写っていません。

 

一方、厚労省は秘密裏に佐藤との和解交渉に入っており、戸崎のポストを狙っている曾我部が、戸崎の抱えている秘密をチラつかせます。

  • 亜人・下村泉(田井中洋子)を戸崎の秘書として雇っていること。
  • 佐藤が集合をかけた日にいた中野攻について。
  • 同じく佐藤が集合をかけた日にいた消防士の秋山礼二について。

野望を持っている曾我部は、必ず偉くなると戸崎を脅します。このあたりの曾我部の動きが後の伏線になっているんだろうなと察します。

 

亜人10巻 おはよう、またあしたのネタバレ感想

この章の舞台は20カ月前の中村慎也事件の3日後、アメリカのメリーランド州の話になります。

中村慎也事件は日本で1番目の亜人発見の事件で、『亜人』第2巻に収録されています。

2巻ネタバレ
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メリーランド州の研究所には中村慎也事件の時に、巻き込まれた裕介の遺体が持ち込まれていました。2巻を読んでいればわかる通り、裕介は中村慎也をかばって銃殺されたのですが、運ばれた裕介の死因は「心停止」そして、衣服には弾痕と多量の血痕が見つかっているのにも関わらず、裕介の胸部には銃創が見当たりませんでした。

2巻を注意深く見てみるとわかりますが、裕介は亜人になりかけていたということがわかります。

同じようにアメリカでも同様の例があり、″フラッド”の付近で目撃をされているとのこと。

 

これに対してオグラ・イクヤの見解が書かれています。

亜人の体内にはIBMが常に存在しており、それらの濃度は亜人の感情の起伏によって変動する。この体内IBMの濃度が最も高くなるのは復活時。

では、なぜ”フラッド”が起こるのか?一生に一度あるかないかの感情の高まりと復活時のIBMの濃度の上昇が”フラッド”を引き起こし、近くで死んだ者にも影響を及ぼすと考えれると話しています。

 

亜人の新しい見解が出てきたところで、この内容も後の亜人の話の伏線になっているのだろうなと思われます。かなり重要な章となるので、見逃したらもったいないですね。

 

亜人10巻 Call of Duty:Infinity Warfareのネタバレ感想

『亜人』10巻のこの章では、アニメや実写映画では描かれないであろう、ベトナム戦争帰還後の佐藤の過去の話になります。

佐藤ことサミュエル・オーウェンがベトナム戦争で不名誉除隊となり、右足を切断した話は『亜人』7巻に掲載されたとおりです。

今回の話は佐藤がまだ自分のことを亜人と知らずに、車いすで生活をしていた時の話です。

 

佐藤の下に、叔父というカタギではない人間が現れます。

叔父の仕事は麻薬・密航・売春・臓器売買などを行っており、欧米での活動は将来的に飽和状態になるため、新たな国・日本に進出をするために、元特殊部隊の経験を活かして殺人の仕事や抗争に備えて若い連中を鍛えてほしいと、佐藤に歩み寄ります。

一度はパックマンの新作がでるとのことで断った佐藤ですが、進出する国がパックマンやドンキーコング、ディグダグを生み出した国だと言うことを知り、オファーを受け日本に来日します。

しかし来日してから、中華街(おそらく横浜)で華僑系のマフィアの襲撃を受けます。自分以外の仲間を抜き打ちで殺された佐藤ですが、佐藤は車いすにもかかわらず、抜群の戦闘能力でマフィアたちを皆殺しにします。

これは、本当に実写映画??と思えてしまうレベルの迫力のある作画です。スピード感ある戦闘シーンはやはりマンガ『亜人』の見どころといえます。

華僑の襲撃から5年、佐藤は裏社会の人間を何百人と殺したことで、湾岸に捕まり処刑をされるのですが、リセットされます。失った右足を取り戻し、そして左ほほにあった大きな十字の傷も治り、亜人として覚醒をします。

 

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亜人10巻 負け犬共のネタバレ感想

佐藤のフォージ安全ビルでの暗殺映像が出回ってしまったことにより、「新亜人管理法案」が成立。この法案によって、亜人と判明した時点で人権の垣根を超えたより包括的かつ強硬な拘束・隔離措置が可能になりました。

また、厚労省が保有する不確定亜人リストを全ての国民が閲覧できるよう一般公開し、地域社会に亜人の可能性がある人物が潜伏していないか、住民一人一人が監視の目を光らせることを実現していくものとなります。

佐藤の殺りくによって、田中が掲げる亜人の人権擁護とは全く別の環境に日本全国がなりつつあります。

 

この法案可決後、『亜人』内での首相の発言から、自衛隊の有り方についての大きな問題意識が取り出されており、実際の日本の政治の在り方について考えさせられます。

 

佐藤を捕獲するために、戸崎、下村は元のアジトに集合。そこに中野攻が集まったころ、永井圭も再び佐藤と戦うために集結します。

 

永井は佐藤の思考について話していきます。

暗殺に飽きた佐藤は、それらを端折り、最終ウェーブ:日本の統治に移行すると考えます。しかし、佐藤が日本を運営していくことに興味があるかというと、そんなものはなく、これも「一種のゲーム」だと考えます。

永井は佐藤の行動は、日本の執行機関・軍部・報道機関に壊滅的なダメージを与えることと結論付けます。

では、その時はいったいいつか?ということを推測すると、亜人管理委員会が佐藤との和解に向けての会談が佐藤と戦うラストチャンスだと。そして、その時は19時間後。

 

壊滅的な状況の中、戸崎は言います。

「仲間も作戦も時間もない中で、佐藤と戦い勝算はあるのか?」

それに対して合理的な永井圭が放つ言葉がスゴクカッコいいです。

「勝率0%、この数値は何も干渉しなければ永遠に0のままだ。だから、無駄でも行動し続ける。たとえ0.000001%程だとしても。勝機が生まれる可能性を死なせないためにだ。」

さらに永井圭は続けます。

「何はなくとも最後まで戦うということは、非論理的行動ではない!!コレは0%の勝率を最大限に引き上げるため熟考された!!完璧な論理的行動だ!!」

 

父親の情熱的な性格、母親の合理的な性格の両方を受け継いだ永井圭のスピーチには感動的です。

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亜人10巻の感想まとめ

永井圭が完全な敗北から立ち直り、何度も佐藤に挑む姿が、『亜人』の読者にも響くのだと思います。状況は違えど、諦めずに物事に取り組む姿勢は学ぶべきものであり、そして、その先に勝利があるということを『亜人』10巻では教えてくれます。

現実の世界で死ぬことなんて、ほとんどないのだから、何度も何度も挑みなさいと、読者に訴えかけているのだと思います。

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