不死身のテロリストと人間との戦いを描いた桜井画門先生の傑作SF漫画『亜人』。
9月30日から全国放送される実写版映画『亜人』に先駆けて、9月7日に『亜人』11巻が発売されました。もう、興奮でヤバいですね。アニメ版とも、おそらく実写映画版とも全く話が違うはず。桜井画門さん原作の『亜人』の爆発力がスゴク、今最も目を離せない漫画の一つになっています。
前巻でフォージ安全で佐藤に完敗した永井達。また戸崎の婚約者も病死し、失うモノがなくなった永井達は、何の計画もなく肉弾戦で佐藤と戦うことを決断します。
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亜人10巻あらすじやネタバレ感想や無料で読む方法|永井圭の完全敗北…アニメ未収録
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亜人11巻 スティーブ ロード
亜人 11巻
『亜人』11巻の序盤で、永井圭が生まれたときからの亜人だと言うことがわかります。1巻あたりでは犬の死が原因なのかなと思っていたのですが、低酸素状態で生まれた永井圭に亜人の力が宿るところが冒頭で描かれています。
A
対佐藤戦に向けて、戸崎はコウマ陸佐に『対亜人特選軍』を出動させてほしいと依頼をします。
それに対しコウマ陸佐は、極秘の部隊に”対亜人特選軍”とデカデカと書かれたワッペンを支給されて、上層部が『対亜人特選軍』を活用する気などさらさらないことがわかったと嘆きます。
「金にまみれた人間どもの道楽でしかないんだ!」
組織に挟まれ何もできないコウマ陸佐のいらだちが、桜井画門さんの作画では、ありありと読み取ることができます。また、戸崎とコウマ陸佐が背中で語り合うシーンは男っぽく、素直にカッコいいですね。
一方、ただ一人の生き残りの傭兵の真鍋は、永井が持っている銃によって平沢が死んだことを理解します。8巻で何気なくかわした会話が伏線となっています。本当によく構成されています。
そして、真鍋は永井に一緒にやるか?と誘いをかけますが、「命を粗末にするな」と声をかけて立ち去ります。
コウマ陸佐といい、真鍋といい、ここまで情景だけでハードボイルドを描いている漫画はなかなかないのではと思います。コマ割りなどもしっかり見てもらいたい部分ですね。
亜人11巻 約束の地
佐藤との会談場所には入間市の市民体育館が選ばれ、永井達も向かいます。
「フラッドには気を付けろ。」
オグラ・イクヤが永井に言います。
「フラッドで作り出されたIBMは発言の発端となったシンプルな感情に従い行動し続ける。」
「もし、永井圭でフラッドが起きた場合、IBMは平均の3倍濃い。そのため、10~20体のIBMではきかず、更にコントロールがきかずにたいへんなことになる。」
亜人がいったい何なのか?という読者の疑問に対して、オグラ・イクヤは自然に登場し説明をしてくれます。この自然な感じが桜井画門さんがプロの作家だと思わせてくれます。
定刻になり、入間市市民体育館に現れたのは、田中だけでした。
そして、そのことに疑問を持った永井はある憶測を立てます。
亜人11巻 フューリー
大臣と佐藤の会談の日、入間市では自衛隊による『基地祭』が行われ、今年は開会式に総理が登壇予定ということを考え、佐藤はここで何かをすると永井は考えます。
現実に入間基地では毎年文化の日に『基地祭』が行われ、入間基地に配備されているC-1、T-4、YS-11FC、U-125、CH-47J、F-15の展示や、陸上自衛隊や海上自衛隊の航空機も参加し展示されています。また、ブルーインパルスの参加も恒例となっており、2011年から2016年までの過去5年間はいずれも飛行展示プログラムに組み込まれています。
ちなみに永井たちがいるのが入間市市民体育館で、『亜人』の漫画でレポートされているのが稲荷山公園駅になります。


田中が会談のために車を止めた場所ですね。
入間基地のゲートは厳しい身体検査があり、敷地全体はセンサー付きの高い堀で囲まれ、何より四千人の自衛官が勤務しているところに、永井は佐藤がどうやって侵入をするのか考えます。
難攻不落の場所に、亜人の力を使い、予想を上回る侵入の仕方をする佐藤の行動にも、『亜人』の魅力はたっぷりあります。
そして、入間基地の入室ゲートに突如、佐藤似の男が現れます。
亜人11巻 When Where Who
ゲートでとらえられた佐藤似の男は拘束衣を着させられ、基地内にて取り調べを受けていたとところ、総理大臣が滑走路でスピーチをしている際に銃を持った佐藤が現れます。
それを知った田中は自分が佐藤に裏切られたことを知ります。
自衛隊の中では、佐藤似の男をめぐって、防衛大出身と思われるエリート一尉と、叩き上げかと思われる三尉が言い合いになります。
「総理一人を殺して何になる!!奴の目的は日本最大の防空空域を担うこの基地だ!!コレは国家に対する宣戦布告に他ならん!!」
戸崎と厚労省のトップ、コウマ陸佐と政治家のトップ、自衛隊内でのわだかまり…。日本の組織っぽさが『亜人』ではよくあらわされていると言えます。
一尉と言い争ったことにより不服従により停職処分を命じられた三尉ですが、独断で佐藤が侵入した経路を調べ、外の佐藤が偽物だということを割り出します。
『亜人』11巻では男臭い登場人物が連発で出てきます。今回の三尉に関しても男臭く、そして佐藤を追う姿がカッコイイです。
亜人11巻 コンヴィクション
佐藤に裏切られた田中は麻酔銃を撃たれ政府に捕まります。
9巻で田中のIBMと接触した下村は田中が裏切られたことに確信を持っていました。そして、とらえられた田中は永井側の仲間になると田中奪還に向かいます。
一方、亜人管理委員会の極秘データを盗み出した戸崎は曾我部により拘束されそうになります。
その後の永井たちの立ち話やコマ割りが非常に魅力的です。最後のページで3方向に別れるシーンも、暗喩を表しており、『亜人』のクオリティの高さが素晴らしいですね。
亜人11巻感想まとめ
桜井画門さんの『亜人』はSF・サスペンス漫画というくくりで読んでいたのですが、『亜人』11巻で考え直しました。『ハードボイルド』です。
もちろん、SFの要素も満載ですが、『亜人』11巻の登場人物や、言葉を使わずに魅せる手法など、極上のハードボイルドに仕上がっていると言えます。
また、アニメ版・おそらく実写映画版とも、物語の大きな流れが違うはずなので、『亜人』好きの方は全部観ることをお勧めします。
亜人 11巻
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