第10巻は、親しくなっていったトルフィンとエイナルが、農場にて麦畑を耕し生きる目標を見い出していくも、それは脆くも打ちひしがれます。また、それまで素性を表に出さなかったトルフィンの壮絶な過去が明らかとなります…。
漫画『ヴィンランド・サガ』10巻には第65話~第71話までが収録されています。
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【第二章突入!】漫画『ヴィンランド・サガ』9巻ネタバレや感想など
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目次
第65話 大旦那の家で
トルフィンとエイナルは、スヴェルケルから借りた馬で畑を耕していましたが、雲行きが怪しくなってきたので、引き返す事にします。トルフィンはふと、“凄いな、あの荒れ地がたった一日でこんなに…”と呟きつつ畑一面を見渡します。
エイナルが言うには、スヴェルケルは年内でも重量犂を買い足し、計10台所持する程の富豪だそうです。そう話していると雨が降って来て、急いでその場を立ち去った二人でした。
一方スヴェルケルの住居へ、彼の息子で農場主であるケティルが来ていました。ケティルは、高齢のスヴェルケルに農業から手を引いてほしいと言います(以前も畑で倒れ、“蛇”に助けられた事があります)。息子の言う事に聞く耳を持たないスヴェルケルでした。
親子の話がこじれケティル帰ろうとした時に、トルフィンとエイナルが戻って来ます。二人はスヴェルケルの言われるがまま、雨でぬれた自分達の衣服を洗濯籠の方へ入れに行くと、大胆にも籠の上で眠りに就いている“蛇”の姿がありました…。
“こんな人が実は、こんな偉大な人だった!”と、思わされる事(特にスヴェルケル)が度々ある様に考えられます。ケティルとスヴェルケル、親子の跡継ぎをめぐる喧嘩はいつの時代も起こりうるものなのかな?と考えさせられました。
第66話 発芽
ここ最近、農場では食料の盗難被害が相次いでおり、犯人は2人組の同一人物かつ農場主がいない間を狙う巧みな手段を使うと見て、“蛇”は“お仕置きが必要”と言い出します。
またエイナルは、朝いつも井戸で度々顔を会わす女性・アルネイズと親しくなり、いつしか彼女に淡い恋心が芽生えていたのでした。しかし、そんなアルネイズも女主人からこき使われ、時には責やぶたれる事もありました。
トルフィンとエイナルが耕した畑には麦の目が出始め、エイナルは“こいつを育てて売ってオレ達の自由身分を買い戻すんだ”と喜びの意思を見せます。一方でエイナルはアルネイズの事が気がかりで彼女はどうなるかとトルフィンに聞くも、あまり関心を示しませんでした。
その頃ケティルとその長男・トールギルが農場内で、(ケティルの末っ子)オルマルやスヴェルケルらに手を焼いている事等を話していると、途中で“蛇”と遭遇し、食料盗難の犯人を捕まえたと言ってきます…。
エイナルの人生に目標を持った情熱的な性格と、トルフィンの冷めたかつ目の前の現実を常に見つめているキャラクターという明らかに対照的な二人が、物語が進むにつれより際立っています。“奴隷”という希望が見いだせない状況の中で見方がかなり異なる事が分かります。
第67話 鉄拳ケティル
“蛇”が捕まえケティルのもとへ連れて来た盗難犯人は11、2歳くらいの兄妹で、二人の手を縛り木の柱に紐で縛りつけます。そのすぐ傍でケティルやトールギル、オルマルらがテーブルを囲み食事の時を持ちます。
なかでもトールギルは戦士として戦場での戦いっぷりを自慢げに話していました。更にはオルマルに“『戦場土産』をやろう、首飾りだ”と鞄から取り出したものをオルマルに渡します。イングランド人から削いだ耳を紐で通した“首飾り”で、オルマルは思わずビビります。
オルマルの様子に、トールギルは“そんな事でどうする?“鉄拳”ケティルの息子なんだからしっかりせェや”と言い、若い頃のケティルの“伝説(戦闘が始まると真っ先に手を上げ怪力で相手を粉々にしてしまったと言われていた)”を語り、そんな父親の事を聞きオルマルは更に驚きます。
話の最中に“蛇”が盗難犯人である兄妹を片づけようと言い出し、彼等は兄妹のところへ向かいます。ケティルが名前を聞くと兄がスチュルで、妹がトーラだとの事です。
更にこの兄妹の家族について聞くと、病弱な母親と幼い赤ん坊がいて、父親は前年の秋に野菜を売りに行ったきり行方不明との事です。
パテールが兄妹達に祖父の名前が『ボー』かと聞くと、兄・スチュルがそうだと答えます。やがて、兄妹達の父親の名が『スノッリ』であり、ケティルに土地代の借金をしていた事が分かります。
トールギルが水を差す様に1年も帰ってないなら(スノッリは)もう死んでると言うと、“父ちゃんはちょっと出かけているだけだ!”と涙ながらに訴えます。
盗みを白状したとはいえ、妹はまだ小さいから勘弁してくれというスチュルに対し、トールギルが“妹の罰も受けろ、両腕切断だ”と容赦なく言ってきます。そこへパテールが、“私は反対です、盗みの罪には重すぎる”と、ある提案を申し出ます…。
外見が似たケティル&トールギル親子でも、性格がかなり違う事が伺えます。残虐なトールギルに対し、『“鉄拳”ケティル』と囁かれながらも実は心の優しい男であるケティルだったので、つくづく噂は恐ろしいものだなと思いました。
第68話 カラッポな男
トルフィンは、またも夢で魘され大声を挙げながら目を覚まします。トルフィンが“崖から…落ちる夢だった”と見た夢について話すと、付け加える様に言った“『アシュラッド!』とか『父上!』とか言ってたぞ”というエイナルの言葉に、トルフィンは気にかかります。
ただその問題に浸っている余裕は無く、この日も農場での重労働が待っていました。それでもトルフィンは作業の合間に、夢にも出て来た自身の過去をエイナルに話し始めます。
『アシュラッド』はトルフィンの父親を殺害した男で、仇を討つ為にトルフィンは戦場へ行き10年以上戦ったそうです。しかしアシュラッドは、トルフィンの目の前で別の男に殺されたとの事です。
エイナルは、“仇討ち”という目標を失い心の整理は付かないが、死んだ人間を憎んでも始まらないとなだめると、トルフィンは“もう憎んではないさ、だから困るんだよ、憎しみがなくなったらオレ…カラッポだ”と力無く答えます。
そこへ二人の会話に入り込む様に“口を動かすヒマがあったら働け”と、スヴェルケルが歩み寄って来ます…。
エイナルの“憎んでも始まらない”もそうですが、スヴェルケルの“口を動かすヒマがあったら働け”という言葉が妙に印象に残りました。誰かを憎んだり中傷する事はあると思いますが、それを続けても何も始まらない事がこの言葉から感じられます。
第69話 いじめ
トルフィンとエイナルが必死に耕した麦畑が何者かによって荒らされており、二人は唖然とします。エイナルは冷静さを失い、奉公人達の仕業と思い込み彼等への復讐心が沸きます。
二人はその事をパテールへ報告し、エイナルは奉公人達の仕業ではないかとも話します。パテールは、ケティルへ報告するから後は任せろという事と、ここでくじけるなと伝えました。
帰り道でエイナルは、アルネイズの事を話します。彼女はケティルに気に入られ、彼女を手放す気が無く、奴隷としての生涯を送り自由になる事を諦めているとの事です。エイナルは奴隷として周りから酷い仕打ちを受けている事を嘆きます。
目の前に奉公人数人が歩いてくる様子を見て、エイナルは彼等の前に歩み寄ります。そして“お前らだろ、畑を荒らしたのは?”と聞くも、奉公人はシラを切り、それどころか“奴隷の作った麦なんざ実ったところで臭くて食えやしねェんだからよ”と挑発してきます。
我慢の限界を超えたエイナル、そして真っ先に奉公人に鉄拳を振るったのは何と、それまで冷静沈着に対応していたトルフィンでした…。
妬み・嫉妬・憎しみ・復讐心は人を狂わせるものであると、思わさざるを得ません。ただ、トルフィンはそれまで煮えたぎっていた“怒り”が爆発した感じで、その力が凄まじい事が伺えます。
第70話 夢の中身
トルフィンが目を覚ますと、そこは穏やかな花畑でした。それまでの“戦いの日々”が嘘だったかの様に、トルフィンは“なーんだ夢かァ、怖かった!”と安堵の表情を浮かべます。
またすぐ傍にはトルフィンの父親がいて、トルフィンは自分が今までに見た“夢”について話し始めます。しかし彼の父親はずっと暗い顔で、“血の匂いがする、誰を…殺した、その剣で”とトルフィンに聞きます。
その途端に、トルフィンは全身血まみれ、両手にナイフを持っている姿となります。トルフィンは慌ててナイフを捨てて、“待って、違う!”と言った瞬間、地下から多くの死人がトルフィンと父親の体を掴んで来ます。
トルフィンが必死に助けを求めるも、父親は動じずその場で立ち止まり、“すまなかった、俺のせいで、お前には教えなければいけない事が沢山あったのに、今にもわかるだろう、トルフィン”と答えるだけでした。死人に引っ張られる様に土地のヒビが割れ、トルフィンは奈落の底へ突き落とされます…。
トルフィンは、血で血を洗う様な争いを望んでいなかったのではないかと考えられます。トルフィンが多くの死人に引っ張られる様子は、穏やかな世界から再び争いの日々の現実に戻されるかの様な感じでした。
第71話 誓い
トルフィンが落ちた先はまるで“地獄絵図”の如く、兵士達が死んでもなお狂った様に争う“ヴァルハラ(戦士の魂が死後集められる館)”でした。崖にしがみつきその光景を見ていたトルフィンに声を掛けたのは、殺されたはずのアシュラッドでした。
トルフィンがここは“ヴァルハラ”かと聞くと、アシュラッドは“ここはクソどもの掃き溜めだ、戦士が最後に行きつく所、究極の戦争状態だ、勝敗はない、終わりもない、ここじゃ自分以外は全員敵なのさ”と答えます。
そのうえでアシュラッドは、トルフィンが“ここの住人だった”と指摘、『戦士』の目的を失いカラッポになった事によりこの場を抜け出せるとも言います。そんななか崖につかまり続けているトルフィンに数え切れない“死体”の大群が、彼に押し寄せて来ます。
“彼等”はトルフィンが戦場で殺して来た人間で、トルフィンの目の前にやって来た“死体”が目から涙を流し“殺された悲しみ”を訴える様でした。“彼等”の悲痛な叫びを目の当たりにした、トルフィンは“死にたくなかっただろうね…ごめんよ!”と自らの過ちを悔い、涙を流します。
トルフィンを見かねたアシュラッドが、“メソメソしてるヒマねェぞ!登れ、それがお前の戦いだ!本当の戦いを戦え!本当の戦士になれ!”と叫び、感化されトルフィンが全力を尽くし気が付くとそこは先程、エイナルと共に奉公人達との取っ組み合いをした場所でした…。
死を彷徨う場所かつ憎むべき相手と再会した時、トルフィンは“生きる意味”を見出した様に考えられます。まして、復讐の相手だったアシュラッドから“戦士としての目標”が与えられた感じだったので、トルフィンにとっても驚きだったかもしれません。
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