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漫画『ヴィンランド・サガ』21巻ネタバレや感想など|ヨーム戦士団最終決戦!

『ヴィンランド・サガ』第21巻は、グズリーズ達を助けに再びヨムスボルグの砦に潜り込んだトルフィンやヒルドでしたが、その後シグルドやその友人達も侵入してきて事態は混乱を招きます。そのうえ、父・トールズの敵であるフローキに遭遇したトルフィンは怒りを露わにして…。

 

漫画『ヴィンランド・サガ』21巻には第145話~152話までが収録されています。

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第145話 バルト海戦役㉑

ヨムスボルグ砦内にある処刑場では、ヨーム団に捕らえられた捕虜の男達が、次々と首を斬り落とされていました。処刑前、命乞いをする者もいれば、諦めて“死後の世界”を想像する者もいました。

その頃、トルケル軍陣地では、トルフィン達が負傷したレイフの治療をしており、その周にも戦いで負傷した兵士達が大勢いました。兵士達の“総大将”だというトルケルに、エイナルが会わせてほしいと言い出します。

 

エイナルはトルフィンと共にトルケルのもとへ行き、平和的に団長の座を譲りたい、砦の中にいるグズリーズ達もいるから戦闘を止めてほしいと願い出るも、トルケルは聞く耳を持たず、“(グズリーズを)助けたところで、オレに得はないじゃん?”とエイナルを逆撫でます。

すると、その言葉を真近で聞いていたアスゲートが“お前さ、さっきの戦闘中に砦から脱出したって言ったよな?どこから出て来た、砦に抜け道があるのか?”と聞いてきます…?

 

冒頭で処刑される描写もそうですが、処刑される前に二人の男性が“死後の世界”について話す場面がとても生々しかったですね。

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第146話 バルト海戦役㉒

アスゲートの協力も得て、再び砦に潜入したトルフィンとヒルドでした。潜入出口である井戸に一人の女性がおりトルフィンは一瞬焦るも、彼女はバルドルに仕える下女ナンナで、安心したトルフィン達は案内されるままに彼女について行きます。

彼等がいなくなった後、井戸からシグルドが頭を出します。彼もグズリーズを探すと同時に、手柄を立てようと考えていました。そして何と、彼の友人達までもついてきてしまっていたのです。

 

シグルドは“言っただろ、『戦闘に加わるのはオレ一人だ』って!”と言っては彼等を無理矢理、井戸に押し戻そうとします。そうこうしていると案の定、兵士数人がやって来てしまいます…。

 

シグルドは本来、武器も使いこなせるカッコいい男のはずなのに、タイミングが悪いのか、コミカルな感じになっていますね。けれども、それにより、憎めないキャラにもなっています…。

 

第147話 バルト海戦役㉓

ヨーム団本拠地ヨムスボルグの門上から兵士達が、ふざけ半分で死体に向かって弓を打っていた時の事です。彼等の目の前に現れたのはガルムで、“ねエ知らない、オレの特注の槍?砦の中にあると思うんだけど...”と、聞いてきます。

彼が原因で事が大きくなってしまったにも関わらず、一切悪びれない様子に兵士達は憤慨します。そして“知るか、失せろ!”等と言いつつ、ガルムに向けて弓を放ちます。しかし、ガルムはいとも簡単にそれらをかわし、猛スピードで兵士達のいる場所に向かってやって来ます。

 

ガルムは、兵士達の攻撃をあっさりとかわしつつ、自分の槍を探しに行くのでした。その頃、砦内で捕らえられ、脱出を試みるも中々上手くいかないグズリーズとバルドルでした。そんな二人のもとへ、近づいて来たのは…。

 

ガルムの驚異的な肉体が再び披露されますが、己の好きな事には凄い力が発揮される事が、彼の姿を通して表されていると思えます。ただ、ここでは、争いなので周りは困りますが。

 

第148話 バルト海戦役㉔

ヨムスボルグへ潜入したシグルドと友人達は砦内の小屋に火を点け、本拠地外にいたアスゲート達に戦闘準備の合図を送ったのでした。また、次の作戦は(まだグズリーズ救出もままならない中で)多くの兵士が囲っている砦の門をこじ開ける事でした。

しかし言われるがままに動くシグルドに対し、彼の友人が“シグやんが本当に望んでいる事は何?本当に望んでる事をしなよ、その方がグズリーズさんも、シグやん自身も幸せになれるよ、多分ね”と言い、表面では逆らいつつも心が揺らいだシグルドでした。

 

同じ頃、ヨムスボルグの砦に捕らえられているグズリーズとバルドルのもとへ、トルフィンとヒルドが潜入し助けに来ます。グズリーズは、トルフィンが自分の為に助けに来てくれた事に、頬を赤くする程に嬉しくなった様子です。

またバルドルは、初めて会うトルフィンに挨拶を交わしつつも、ヨーム戦士団の団長になって貰いたい事を伝えます。トルフィンは団長になんかなりたくない、バルドルも血で血を争う戦争は好まない事を伝え、和やかなひとときが訪れます。しかし間もなく、ある人物が来る事で一変します…。

 

周りは見てない様でしっかり見ている事が分かります。自意識過剰な行動に走ろうとするシグルドを、友人が説得して止めようとする場面等、道に反れそうな時に声を掛けてくれる者がいるのは有難い事ではないでしょうか。

 

第149話 バルト海戦役㉕

フローキが現われた途端、トルフィンは眠っていた怒りが爆発し、側にいた兵士の腕をへし折り“フローキ!!”と叫びます。

そして狂気に満ちた目でフローキに歩み寄り、フローキは(孫のバルドルを守ろうとして)剣を突き出し抵抗するも、トルフィンの目にも止まらぬ早い剣技で、フローキの右指数本が無惨に斬り落とされてしまいます。

更にトルフィンが斬りかかろうとした時、バルドルがフローキに飛びつき、傷ついたフローキを必死で守ろうとしました。

 

それでも狂気かつ、錯乱状態にあるトルフィンを で射抜こうとするヒルドは、“どうやら、あの男らしいな、フローキはトルフィンの父親の仇だ”と見抜きます。

すると、それを聞いたバルドルはトルフィンに、自分を殺してほしいと願い出ます。側にいたフローキは驚愕するも、バルドルは続けて“全部ボクのせいなんです、おじい様はボクのために人を殺したり、戦争をしたりするんです。

全部...ボクの幸せを願ってした事なんです...、ごめんなさい... 今日まで止められなかった...ごめんなさい”と、涙ながらに訴えました。そんなバルドルの行動を前にしたトルフィンは...。

 

狂気に満ちていた過去との決別を見事に表していると思われます。まして、容易ではない敵を赦す事を命懸けで成し遂げたので…。

 

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第150話 バルト海戦役㉖

フローキとの勝負は付いたトルフィンでしたが、今度はヨムスボルグ本拠地の“出入口”である井戸が、ヨーム団兵士達により塞がれてしまいました。他に砦から脱出する方法は、正面からか城壁を越えるかだとバルドルは答えます。

大勢の兵士が警戒する門は無理なので、ロープを伝って城壁から逃げるしかないとトルフィンは言います。また、大声で騒いで注意を引く(そのスキにトルフィン達が逃げる)様にバルドルに言い聞かせます。

 

それよりも効果的な方法として、“自分を人質に取る”事で、全ての門を開かせる事が可能だと提案します。

同時にバルドルは、“脱出できた時は、そのままボクも連れて行ってくれませんか?ボクは、ヨムスボルグにいない方がいい、おじい様の...フローキの野心だから。ボクも連れて行ってください、ここじゃない...どこかへ”と、胸の内を明かしました。

 

丁度その時、樽を(体の)盾にして兵士達から逃げたシグルドとその友人がやって来るも、“バルドルを人質に取る”トルフィンを目にし、動揺します。更には、フローキもやって来るなか、トルフィン達による“ヨムスボルグ脱出作戦”が決行されようとしていました…。

 

登場人物の中で、ギョロと並んで平凡な人間と思われるシグルドの友人ですが、ここでは意外な力を発揮する一面が楽しかったです。人は何かしら、思わぬ一面を持っているのかな?と伺える回でした。

 

第151話 バルト海戦役㉗

トルフィン、及びバルドルによる“人質作戦”が行われる一方、フローキは孫が“人質”にされる姿を目の当たりにし、動揺を隠せない状態でした。外ではアスゲートらが見守る中、(バルドルを“人質”に取る)トルフィンは、近くにいるシグルドに門を開ける様に指示します。

するとシグルドは、個人的に気に入らない彼に“「お願いします、門を開けて下さい、シグルドさん。」って言え!”と罵ります。緊張事態故に、トルフィンは仕方なく、言われた通りにお願いをしようとします。

その時、間からグズリーズが入って来て自分がやると言い出し、シグルドには“小さい男!”と言いその場を過ぎ去ります。

 

そんなやり取りをしている時、突然一人の兵士が“あーっ!その槍、もしかして!”と叫び、別の兵士のもとへ向かいます。そして槍を交換し、“よォーし!マイ槍も取り返したところで、真打ち登場!待たせたなァ!”と、鎧を脱ぎ捨て素顔を見せたのはガルムでした。

フローキはガルムを止めようとするも、ガルムは“オレには関係ないしィ”と聞く耳を持ちません。おまけにシグルドがガルムに戦いを申し出て、混乱はますます深まります…。

 

シグルドは、上司にしたくないタイプなのかもしれません。異常に意地やプライドが高いので、嫁(グズリーズ)に嫌われても無理もないかと思いました。

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第152話 バルト海戦役㉘

シグルドとガルムが勝負していたところへ、トルフィンが間に入り、彼がガルムへの勝負に挑む事となりました。そして、シグルドに人質(バルドル)を押さえておく様に言います。

トルフィンの言動に、またも反発するシグルドの体に、ヨーム団兵士の矢が数本刺さります(トルフィンに当てるはずが、的が外れた)。

 

“やっと、やる気になってくれたかよ、うれしいぜっ!”と容赦無く、トルフィンに槍で攻撃してくるガルムです。その間に、バルドルを確保しようとするヨーム団兵士でしたが、今度はグズリーズがバルドルを“人質”に取ります。

しかし、彼女が持っていたのは「おたま」で、直ぐに凶器でない事を見抜いた兵士達が恐いかかって来ます。そこへ、目の前にシグルドが刀を出しつつ“近寄んじゃねェ!ガキの鼻、削ぎ落とされてェのか!”と兵士達を脅します。そして、彼の友人に門を開ける様に指示します。

門の外では、アスゲート率いる決死隊が待ち構えていました。一方、ガルムの凄まじい猛威に対しトルフィンは…。

 

トルフィンのシリアスな性格とは対象的に、グズリーズの天然キャラ等、それぞれの持ち味が全く違う為、覚えやすいです。また行動にも特徴があり、展開がコロコロ変わるのも楽しいです。

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