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漫画『賭博覇王伝 零』3巻ネタバレや感想など|水槽のヒロシの末路…

第3巻は、零が“解答候補”の中から選んだ答えを入力機へ入力し、見事正解を果たします。しかし水槽の中にいたヒロシ(他の部屋では末崎ら)は既に水に溺れていました。零は水槽から出したヒロシを助けようと必死の行動を起こします。

一方で、零の他にもう一人“正解者”が出たという報告がありました…。

 

漫画『賭博覇王伝 零』3巻には第15話~第23話までが収録されています。

2巻ネタバレ
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第15話 送信

零は“解答候補”の中から“17番:星”を選び、入力機の方へ向かいます。零は紙に書かれた“君達は何…⁉”という問いを、自分達三人やこの部屋の事だと思い、同条件のもとで他のチームと競わせているものだと思っていました。

しかしそれは“間違い”である事に零は気付き、“君達は何…⁉”というのは、“自分達三人”ではなく“参加チーム全体”である事に気付きます。

 

その頃、別の部屋で板倉も全く同じ答えを出しており、零や板倉はそれぞれ、紙に部屋や建物全体の構造を描き、“10部屋集まり円が作られ、そこから尚、浮かび上がる形が星形”でした。

口の方まで水槽が浸かっている末崎を見て、板倉は“兄さん…!運がいいぜあんた…!大丈夫、生き残れる…!”と答えを確信のもと、入力機に“17番:星”を選び、“決定”“送信”とボタンを押します。

そして結果は…“不正解”と出て、板倉は顔面蒼白となります。板倉はふと末崎の方を見ると、水槽の中に顔が浸り意識は無く、そんな彼に板倉は“南無阿弥陀仏…南ー無…”と手を合わせたのでした。

 

一方で、零はまだ入力機の送信ボタンを押していませんでした。何故送信しないのかと焦るユウキに対し、零は“二者択一”と言いもう一つの選択を紙に書いて見せます。

しかし早く手を打たないと(水槽にいる)ヒロシが危ないとユウキが言うも、“5分ある”と告げます。水に溺れても(脳に水に行かなくても)、5分以内なら蘇生できると聞いた事があると零は言い、その“蘇生”に懸けてギリギリ迄考えると告げます。

“ヒロシが死ぬっ…!一か八かなんて出来ない!何としても辿り着くんだ…!正解に…!”と言い考え抜いた後、“ああああっ…!そうか…!”と零は立ち上がります…。

 

末崎の弟分・板倉の行動は何気に容赦なく、自分が生死を懸けた問題を間違っていながら、最後に看取られるとは、末崎もあまり良い弟分に恵まれなかったのかなと思いました。また零の様に、テンパらず最後まで考え抜く力が欲しいと思いました。

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第16話 排水開始!

零が出した(入力した)答えは“正解”であり、その様子をモニターで見ていた在全は悔しいながらも、部下に各部屋の水槽の注水停止、及び排水を命じます。各部屋のスピーカーから、「正解者」が出た為に排水をした事と水槽にいた者の“蘇生”行動に移る様に伝えられます。

あるグループは、どうするか困っていた時に“まずはマウストゥマウス(人工呼吸)だろ”と一人が言い、もう一人が仕方なく自分の口を、水槽で溺れた男の口に移し息を入れます。

 

一方で別の部屋にて水槽で溺れた末崎を見て板倉は、もう一人の弟分の肩に手をやり、“譲ってやる…!今やるべき尊い行為(人工呼吸)を…!”と告げ立ち上がります。

弟分が唖然とするなか、板倉は“心臓マッサージ”を担当すると言い、末崎の胸部を蹴り始めます。“やるだけの事はやろう”と板倉から言われ、弟分は嫌々ながら自分の口と末崎の口と合わせ息を吹き込みます。

 

その頃、零は水槽で溺れたヒロシの心臓マッサージを必死に行っていました。“戻れ…!戻れ…!戻れ…!”と言い目に涙を浮かべながら、ヒロシの胸を押し続けていました。

それを見ていたユウキも思わず涙し、“零…!そうだよ…!零が王になればいいんだ…!こんな零が…何兆…、何十兆…、何百兆っていう金…!力を手にしたら…変わるんだろうか…?この世は…!”と胸中で思ったのでした。

 

その矢先、ヒロシが息を吹き返し、零達はひと安心します。また別の部屋でも、末崎や他の男達も次々と息を吹き返し、参加者全員が無事に生還します。

ゲームが終了し全員が部屋を出た後に、“正解はCチーム…!”と告げられ、零達三人は約束通りにリングを一人一つずつ貰えました。

そこへ別のサークルにて“正解者”が出たという知らせがあり、零達が挑んだ同じ問題を僅か7~8分で答えたとの事です。その解答者がリングの授与の場に表れます…。

 

よくよく板倉は嫌な役を他の者に押し付ける傾向があるのかな(末崎への人工呼吸とか…)と思い、こういうタイプの者とはあまり関わりたくないなと思いました。零の行動からは相手を助けたいという思いが伝わって来たので、板倉とは対照的と感じました。

 

第17話 接触

零の他にゲームに勝ったのは、会場で最初に出会った(巨大なサイコロ下のサークルに直ぐに入った)少年・標(しるべ)でした。更に彼は、自身が水槽に入って(短パンの下半分以下が濡れている)、数分で問題を解いた事に周囲を驚かせました。

標が貰ったリングを、彼につく男達に渡す様子を見て、末崎の心は妬みと悔しさで一杯でした。

 

“小判鮫っ!しがみついて進むが常道…最善の道…!”と考えた末崎は、標のもとに寄り添い彼の肩を抱きます。

そして、“君に決めたっ!これからはおじさんと協力して闘おう…!”とムシの良い事を末崎は言うも、その直後に標につく強面の男に投げ飛ばされます。

末崎を“ゴミおやじ”と罵る一方で、“(生き残れるか分からないゲームの中で)標様について行く”と告げる男達に対し、なお“綺麗事抜かすな…!”と引き下がろうとしない末崎でした。そんななか、彼等の前に現れたのは後藤と部下数人、そして在前でした。在前は“ある事”を決めたと告げます…。

 

末崎は強い者に寄り添うという、「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男みたいな存在に見えますが、彼の場合は意地汚さ等、マイナスの部分が寄り集まってしまったかの様な感じがします。また標につく男が末崎を“ゴミおやじ”と罵ったのは正に直球だなと思い、普通はここまで言えないなと思いました。

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第18話 クォータージャンプ

在全は、零と標との勝負、それも“生存率25%”というクォータージャンプを競わせる事を提案します。在全は直ぐに部下達に用意する様に指示し、部下の一人が零や標を馬車に乗るよう促します。

その間、在全は後藤にこっそり何か話していた様です。零達が乗せられた馬車が過ぎ去った後、後藤はその場にいた山口やユウキに声をかけて、ちょっと手伝って欲しいと告げます。

 

一方、馬車の中では零が標に話しかけ、最初は年齢を聞くも、標は何も答えなかったので、零は撤回します。また零はサイコロサークルゲームの時、標が“良くない、「2」は少し…”と言った事が気になっていました。

何故そんな事を言ったかという事や、「2」に入っていた零は、後藤が鉄球の事故に巻き込まれる事を分かっていたのかと標に尋ねます。すると標は、“分かっていない”と答えるも、「2」の鉄球が根本近くの鎖が他と比べて僅かに傾き揺るんでいたと告げます。

標は“時々感じるんだ…人や物…事象の滅びが…!”と鉄球の落下についてそう喩えました。そこへ案内人の男がやって来て“零の番”からだと言い、目隠し様の鉄板入りのゴーグルを渡された零はそれを取り付けます。そして、案内人の男達に引っ張られ馬車を出て何かの椅子に座らされます。

 

10分程した後、零はまた手を引かれ、ある場所へ連れて行かれます。そして到着したと思いきや突如、自分のいる場が上昇している事を零は感じていました。

その場の「上昇」が止まった時、案内人の男から“(ゴーグルを)取って見渡せる時間はキッチリ10秒だ、10秒したら再び…ゴーグルをして闇の中に戻る…!”と告げられます。男からゴーグルを外され、零が見た周りの光景とは…。

 

後藤がユウキらに声を掛けた時点で、既に裏の仕掛けが開始されていたんだなと思い、からくりが巧みであると感じられました。また少年・標の言葉も何気に零達の生死に関わっているかの様にも思え、ミステリアスな感じでした。

 

第19話 聞こえる声

零がいたのは、下の者が蟻の様に小さく見える程の高さの場所に位置するレベルHARD「クォータージャンプ」でした。

またその四角い床の周りは、一方向だけが“正解”(この場から脱出できるゴール)であり、他三方に飛び付くと鉄板の盾にぶつかった後、そのまま地面へと落下してしまいます。

 

零が周りの光景にビビる間もなく、またも目隠しをされてしまいます。更には一度目視した“正解”の方角を忘れさせる為に、その場を回転させられます。“制限時間10分”のなか、ゲームが始められました。

そこでもスピーカーからの放送があり、今いる場所の先の点字ブロックから、1メートル先へジャンプすれば言いとして、“己が肉体だけ…!ボディーオンリー…!GO…!”と無茶苦茶な事まで告げました。

 

更に、この勝負はあくまで“零と標との勝負”であり、零や標、それぞれが今持っている二つのリングは負けたら失うと告げられます。勝負審査は、零と標が二人とも“正解”の方角へ跳べた場合は跳ぶまでの時間が早かった者が“勝ち”となります。

足がすくんで跳べず時間切れとなったら“負け”となります。また、跳んで勝負に勝った場合は、あらにボーナスで三つのリングが貰えます。

 

もし零がこの勝負に勝てば五つのリングが貰え、計七つになりユウキ達の分も合わせれば九つになるから、危険を冒してでもやってみる価値はあるのではとスピーカーの放送から告げられます。

そんな言葉に零は憤慨し、“どんなに時間がかかろうと、見つけるんだ…!こっちに跳べば「セーフ」なんだっていう確信…!”という、このゲームの“裏”を見つけようとする思いを抱いていました。その時、“零…!零…!”と自分を呼ぶ声が聞こえ、その方向へ近づきます。

その声の主はユウキでした…。

 

「クォータージャンプ」は殆ど「ロシアンルーレット」と一緒であり、こめかみにいつ弾が飛び出すか分からない拳銃を突き付けられている事とほぼ同じ事の様に思えました。“己が肉体だけ”という事は、死も同然と考えなければならないという事でしょうか…。

 

第20話 偽物

零がいる場所の向こう側からユウキの声が聞こえて来ましたが、実際は鉄板の壁の裏から後藤が音声複製装置を用いてユウキの声を出していました。その声の質や感情はユウキ本人とそっくりであり、(目隠しをされている)零は戸惑います。

早く跳ばないと標に負けてしまうと促す「ユウキ」の声に対し、“お前…本当にユウキか…?”と零が尋ねます。そもそも自分の仲間が「セーフエリア」にいる事自体がおかしいと零は言います。それに対し「ユウキ」は、“くじ引きでセーフエリアを引き当て、周りがやり直しをさせようとしたが、在全が(仲間の配置を怪しむから)このままで良いと告げた”事を話し、敵の策略に乗らないで自分の“声”を聞いて欲しいと告げます。この“声”を操作していた後藤は、零を見て“さあ来いっ…!跳べ…!浪花節だろっ…!人生は…!”と不敵な笑みを浮かべました。

 

零は基本的に「ユウキ」を信じているが、飛び込むには勇気がいるから2、3個程質問させてくれと言います。零は、ヤクザ事務所へ出入りしていた際に出前のバイトで使っていた“別名”の名前は何だと聞くと、「ユウキ」はそれぞれ使っていた“別名”を答えます。

後藤は既にリサーチ済みであり、彼の頭の中では地面に落ちる零が描かれていました。そしてもう一つ、零は「ユウキ」にメガネを取って欲しいと言います。

後藤は“視力”の確認かと思い、“視力”も確認済みであり、「ユウキの声」でメガネを取ったと答え、何を見れば言いかと答えますが…。

 

正直なところ、後藤が提案して来る様な“浪花節”な人生は歩みたくないですね。しかしながら、精密な「ユウキ」の声の様に、巧みな情報等でうっかり騙されてしまいそうな今の現代社会ではないかと感じております。

 

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第21話 次なる方向

後藤の策略、かつ「ユウキ」の声でない事を見抜いた零であり、残る(跳ぶ)選択肢は“三つ”となりました。

そこへ“零…”とまたも自分に話しかける声が聞こえ、今度は中学の同級生・山口の声であり、次々と聞こえる知人の声に零は戸惑いを隠せませんでした。山口は先程、零が(ユウキの声を装ってた)後藤のところへ飛び込もうとしていたのに、それを黙っていた事を謝罪します。

 

零は謝罪しなくていいと答え、何故ここにいるのか、拒否しろと伝えます。“こんな人殺し同然のアウツ(アウト)の場所なら、勿論拒否する…!”と、自分のいる場所には来ない様に話し、零は動揺します。

それでも同じ方角(実際はこちらも鉄板の壁があり“ハズレ”である)へ向かおうとする零に対し、自分はそんなに信用が無いのかと山口は訴えます。

 

しかしこれは、人の誠意や友を裏切る事ができない零の“欠点”を見抜いた故の言動でした。

すると零は“本当なんだな?セーフなんだな!そっちが…!”と、山口に何度か確認を取った後、“分かった、信じよう…!”と告げ、零は山口の方向へと足を踏み入れて行きます…。

 

人の誠意等を裏切れない零の“人間性”を見て挑んでくる山口の行動は、かなり厄介なものだと思いました。心の優しい、嘘のつけない人は結構、山口みたいな者に目を付けられそうなのかなと思いました。

 

第22話 零と山口

山口の言葉を信じ、零は彼のいる方向へ跳ぶ意思を伝えました。

下の方で口や手足を縛られ(山口の方向へ)行くなと必死で呟くユウキ達とは裏腹に、“死ねっ…!跳んで来いっ…!跳べば…勝ち…!”と呟き、山口は既に自分が勝利し大金を手にし“贅沢三昧”の日々を送っている姿を想像していました。

 

そこへ零が、“真っ直ぐかな?”と聞き、自分の靴の先がちゃんと(山口の方へ)向いているか尋ねます。山口は覗き穴から零の両膝を見て、真っ直ぐ向いている事を確認し、靴も真っ直ぐ向いているだろうと判断します。

そして“問題ない”と零に告げ、早く跳ぶ様に促します。しかし山口は、ある点を見落としている事に気付いていませんでした…。

 

どんなに完璧に装ったとしても、どこかしら“盲点”というものがあるという事が、山口の行動から見て取れるなと思えました。何事においても、100%の行動を行う事はほぼ難しい感じられました。

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第23話 二分の一

山口の話術も見破り、残るは二方向となりました。また先程の山口の行動から、零は相手が覗き穴から自分を見る際は、足元が見えない事が分かりました。

そこで零はポケットの中にあった小銭を取り出し、別方向の足元に一つ置きます。そして、向かい側にいるであろう者に話しかけ、置いた硬貨がいくらか尋ねます。向かいにいた男は、山口の様に覗き穴からは零の足元は見えず、硬貨も見えませんでした。

 

しかしそこへ、案内人が近くの「セーフエリア」をつたってある物を渡して来ます。それは、長い棒に鏡がついたものであり、これを使い硬貨を見ろという事でした。

そして男は道具を使い、硬貨を“500円玉”と伝えます。相手の男の行動から“セーフだっ…!こいつ…!”と、零は確信します。ただ零は念の為に、もう一つの方向に対しても、足元に硬貨を置き、向かいの者に置いたのはいくらか尋ねます。

“見えんのぉ…!そんな細かい物…!”と答えたのは…。

 

零の行動(足元に硬貨を置き、覗き穴から見えなくする)に対し、更に上を行く行動が起こる様に、予想外の事はいくらでも起こりえると思いました。まして案内人が取り出した道具に対しては、零の行動をどこまで読み取っているんだとツッコミたくなりましたが。

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